INDEPENDENT GIRL
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Nana Momosaka
Model / VIAVANDA
Director, Deigner

May 07, 2020 / CULTURE

今が私の頑張り時!
家でもオン·オフなく
ブランドの構想時間に。

自分の価値観や気分を大切にしながらものを選び、日々を過ごす。そんな新生『PERK』がテーマに掲げる“INDEPENDENT GIRL”を象徴する6人の女性たちの、自宅での過ごし方を特集。2人目は、モデル業に加えて2020年春夏よりアパレルブランド「ヴィアヴァンダ」を立ち上げられた桃坂ナナさんの登場です。

――外出自粛要請が出てから、お仕事のスタイルに変化はありましたか?

外出を控えるようにして、自宅で作業をしています。今年の春夏から「ヴィアヴァンダ」をスタートさせたので、今は平日、休日を問わず家でディレクションやデザインをしていますね。当初は「ヴィアヴァンダ ヴィンテージ」という名前で、ヴィンテージアイテムをサイトに出品しながらオリジナルも販売をしていたのですが、今年からオリジナル一本に。ファーストコレクションの展示会にはたくさんの方が来てくれて、手応えを感じましたし、嬉しかったですね。実はアパレルは経験したことがなかったんですけど、優秀なアシスタントがフォローしてくれているおかげで軌道に乗ることができました。この夏はケイト·モスをアイコンに、“NIGHT OUT”というシーズンテーマを掲げたコレクションを展開します。ただ、年に4回展示会を行う予定だったんですけど、コロナの影響でそうもいかず……。秋冬は2シーズン合わせての展示会を考えています。在宅ワークも随分と慣れましたね。家にトルソーがありますし、ムードボードを持って帰ってきているので、生地の色味や質感を確認したり、テーマを考えながら新作の企画を進めたり。家の中に仕事関連の空間をつくることで、集中できてモチベーションもキープできています。

――そうなんですね。自宅でお仕事をする際は、どのようにしてメリハリをつけているんですか?

モデルの仕事をしたりブランドを立ち上げたり、ずっと自分の好きなことを仕事にしていることもあって、オンとオフがなくて。それでも全然苦じゃないんですよね。スイッチが入ったら12時間くらいぶっ通しで集中できちゃう性格です。反対に朝起きてから昼すぎまで何もせず動かない日もありますけどね(笑)。ただ、ブランドを立ち上げた分、決定権のある責任者としての立ち居振る舞いをしないといけないと思っているので、新作がアップされたらオンラインショップをくまなくチェックしたり、修正指示を出したり、仕事のことに集中する時間はさらに多くなりました。

――服づくりにおけるインスピレーションはどこから得ているんですか?

パリ発のインディペンデントマガジン『セルフ·サービス·マガジン』やInstagram、Pinterestなどでトレンドをチェックしています。ただ、今の流行にとらわれすぎると「ヴィアヴァンダ」らしさがなくなるので、昔のアーカイヴがたくさん載っている本を眺めたり、90年代くらいに流行っていた服を参考にしたり。今、Instagramで気になっている人は、先日マーク·ジェイコブスのオフィスで出会ったライター兼アーティストのアヴァ・ニルイ(@avanope)。私がInstagramでチェックしていたビジュアルのほとんどを彼女がディレクションしていたんです。あと、ファッションブロガーのコートニー・トロップ(@alwaysjudging)にも注目しています。ハイブランドをさりげなく身に着けていて、日常の着こなしがすごく参考になります。彼女は「エコーズ ラッタ」もよく着ていて、趣味がとても合いそう! モデルのベラ・ハディッド(@bellahadid)など若いセレブリティが着ている服は、同じく日本の若い人たちも憧れると思います。私がディレクションしている「ヴィアヴァンダ」も、若いイメージがあるブランドを卒業して、少し背伸びしたいと思っている人たちに届けたい。ハイブランドのように前衛的なデザインも考えたいけれど、たくさんの人がデイリーに着られる服を手がけたいですね。

――その「ヴィアヴァンダ」について、今季の新作で特に気に入っているものを教えてください。

Vカットリブパンツです。パンツの裾をV字型にカッティングしたデザインで、厚底や高いヒールの靴を履いた時に裾が靴に被さることで、脚長効果が期待できます。152cmしかない私と同じように低身長の人とか、美脚に見せたい人がスタイルアップできればいいなと。カラーはブラックとグリーンの2色。ストレッチの効く生地で穿き心地が良いので、部屋着にもおすすめです。あとデフォルメーションタンクも気に入っています。裾をカッティングしたブランド定番型のリブタンクで、一枚でもジャケットと合わせても「ヴィアヴァンダ」らしいスタイリングが楽しめる万能アイテムです。

――かわいいです! おうちの中でも楽しめる着心地の良さも今の時期嬉しいですね。桃坂さんはどのような部屋着で過ごしているのですか?

そうですね、私は「ヴィアヴァンダ」のロゴスウェットとリブパンツで過ごしたりしています。ボトムは「ピーチジョン」のランジェリーショーツもよく穿いていますね。ただ、スウェットで寝るとゴワゴワするのが気になるので、部屋着とパジャマは分けていて、寝る時はサテンなど肌触りがいい生地のキャミソールとショートパンツで寝ています。あとは、家に大きい鏡があるので、普段から脚を出すようにして鏡に映る自分の姿を見て体形維持を心がけています。

――体系維持や日々のケアに関してこだわりはありますか?

体のむくみを取るためにもバスタイムを大切にしていて、毎日1時間くらい半身浴しています。友達がおすすめしてくれたシークリスタルスの「エプソム ソルト」というバスソルトを使っているのですが、無色無臭なので“お湯のベース”を変えているイメージ。ここにプラスして、アシスタントがプレゼントしてくれた「フルールドファティマ」のバスオイル(ユーカリ)で香りをつくるのが好きです。気分をリラックスさせてくれるユーカリの香りが気に入っています。基本的にはこの2つを入れていますが、母から届く仕送りの中によく入浴剤が入っているのでそれを使うことも。もともと代謝がいいほうなんですけど、このバスソルトを使うと汗が大量に排出されて、お風呂上りはゲッソリ(笑)。味付けの濃いものを食べた日は、マストで使っていますね。

――バスタイムがかなり充実されていますね。愛用のシャンプーやコンディショナーも教えてほしいです。

YouTubeでバスタイムのルーティーンもアップしているので是非(笑)! シャンプーとコンディショナーは「ジョバンニ」のツーシック ダメージ シャンプー&コンディショナーを使っています。髪をブリーチすることが多く、髪色を2週間に一度のペースで変えている時もあったのでダメージケアのものを。以前はそこまで髪のダメージを気にしてなかったけど、切れ毛が多くなったので、初めてハイダメージ用のシャンプーとコンディショナーを購入しました。ココナッツの甘い香りが強いので、好みは分かれると思いますけど私は好きですね。あと、今は美容院に行けないこともあって、髪のカラーをキープするために「カラタスシャンプー」のPr(パープル)を通販で買いました。1回使うだけでも髪色がキレイになった気がします。

――スキンケアには何を使われていますか?

「アルビオン」のホワイトライズミルクとスキンコンディショナーを愛用しています。もともと肌荒れするほうではないものの、吹き出物ができたり、花粉の時期は肌がカサつくこともあったりして。4年前から使い始めたのですが、肌質が改善されたので、それ以来リピートしています。いつもは渋谷の[西武百貨店]で購入していたけど、休館中なので今回はAmazonで購入。いろいろと試した結果これに戻ってくるくらいの優秀アイテムなので、「アルビオン」のスキンケアを使ったことない人は絶対使うべき! 初めての人はピンクのボトルのモイスト アドバンス ミルクから使い始めるといいですよ。「アルビオン」以外では、「イヴ·サンローラン」のスキンケアライン「ピュアショット」シリーズを使っています。トロっしたテクスチャーのローションと、夜は2層式オイルのナイトセラム、朝は肌の透明感をアップさせるライトセラムとハリを与えるYセラム、シミにアプローチするLセラムをその日の気分で使い分けています。仕上げに、同じラインのクリームを塗ります。伸びが良く、ベタつかずに程よく保湿してくれ、言葉で表現するなら“こっくり”という感じです(笑)。やっぱり外出できないからこそ、美容には時間をかけたいですよね。

――ネットショッピングも活用されているのですね。ほかに最近購入したものはありますか?

鈴木えみちゃんのブランド「ラウタシー」の展示会でオーダーしたハイウエストのボンタンパンツが届きました! えみちゃん、あまり面識のない私にも気さくに話しかけてくれて、「ナナちゃんはヤンチャそうだから似合うよ」と言ってくれたので即決しました(笑)。「ヴィアヴァンダ」のタンクトップと合わせて職人さんっぽさを出しつつ、サテン地に花柄がプリントされたデザインに合わせて先の尖った靴で女性らしさも演出できればいいな。それと、大好きなブランド「パーバーズ」のオープンニットパンツとコンパクトカーディガンのセットアップ、クラッシュショートニットカーディガンも届きました。あとは、「エレジャイアント」の10.2インチ LEDリングライト(円形ライト)を買ってみました! 前までは、YouTuberがこういうライトを使っているのを見ても「ん~、どうなのかなぁ」とピンときていなかったけど、自分がインスタライブやYouTubeチャンネルを配信するようになって実際に使ってみたら、すっかり手放せなくなりました(笑)。

――頻繁にチェックされているWEBやECサイトはありますか?

チェックしているサイトは「セルフ·サービス·マガジン」とデジタルマーケットプレイスの「ファーフェッチ」。先日「ファーフェッチ」のセールで、ウエストのバックルが特徴的な「アリクス」のミニラップスカートと、ピンクのラインがペイントされた「エコーズ ラッタ」のワイドレッグジーンズを買いました。ミニ丈のボトムは普段穿かないけど、今年の夏は脚を露出したくてゲットしました。武骨なブーツと合わたいですね。「エコーズ ラッタ」はパンツの柄や後ろポケットの形が個性的で好き。この柄以外に牛柄も持っています。派手な柄の服には目がなくて、ワインボトルなどが描かれた「カサブランカ」の総柄メンズジャケットも最近のお気に入りです。

――おうちの中でもファッションを楽しまれていますね。インテリアの雰囲気も教えてもらっていいですか?

最近引っ越したのですが、今住んでいる部屋は白が基調の家。なので、雰囲気を変えるために先日パリに行った時に撮影した写真を飾ろうかと計画中です。あとは十字架モチーフが好きで、知人にもらったオブジェを飾っています。このソファは自分で染め直しました。もともとは濃いブラウンだったのですが、革製品に使用できるカラースプレー「染めQ」の黄色、緑、オレンジを[東急ハンズ]で10本くらい買ってきて色を重ねながら吹き付け、使い込んだようなヴィンテージ感を描きました。ワントーンで揃えた統一感のあるインテリアよりは、部屋の雰囲気に合わせていろんな色を複雑に混ぜてスタイリングするほうが好きです。「染めQ」は速乾性があるのでおすすめ。ただ、水に弱いからお風呂上がりは要注意です! お気に入りのインテリアショップは、代官山の鎗ヶ崎交差点近くにある[ニューテリトリー]。マスターが物知りで、国を問わず至るところから仕入れた家具、雑貨が揃っています。あと、[ニューテリトリー]で働いていたスタッフさんが独立してオープンした、池尻大橋のヴィンテージ・インテリアショップ[ユーアーウェルカム]にも注目しています。コロナが収束したら行きたいですね。

――棚に並ぶ本も気になるのですが、『ハリーポッター』ファンなんですね。

めっちゃ好きです! 実はブランド名も、主人公のハリーが杖を手に入れたお店の名前「オリバンダーの店」から拝借して、「オリヴァンダー」にしようとしていたくらい(笑)。あと、ニューヨークを訪れた際に、「オリバンダーの店」に似ているサングラスショップをたまたま見つけたんです。店内にはサングラスがずらっと並び、引き出しにはヴィンテージのメガネやサングラスが。そういう、たくさんある商品から、お気に入りの一点モノを探すワクワク感を自分のブランドでも表現したいと思って。でも、すでに商標登録していて叶わなかったんですけどね、「ヴァンダー」という言葉はどうしても使いたくてブランド名に入れました。調べてみるとバンダという花もあって、花言葉は「ユニーク」。スペルは違うけど同音の英語で「邪魔者」という意味があったり、ヴァンダリズムには「アートを破壊する」という意味も。この3つのワードを咀嚼して、ブランド名のヴァンダには「常識を覆す」という意味を込めました。そこに、ラテン語で「道」意味するヴィアを組み合わせ、「困難な道を悠々と強く乗り越えていく女性像」をイメージし、「ヴィアヴァンダ」というブランド名にしました。だから「ヴィアヴァンダ」の服には、道を連想させる曲線や直線的なデザインを多く取り入れています。ちなみに、ロゴスウェットにプリントされた“943”という数字は、『ハリーポッター』でマグル界と魔法界を行き来するホグワーツ特急の発着線「9と4分の3番線」のことです。改めて考えたら、めっちゃ『ハリーポッター』の影響を受けていますよね(笑)。好きな登場人物はロン·ウィーズリーと、大ファンのヘレナ·ボナム=カーターが演じるベラトリックス·レストレンジ。インテリアも『ハリーポッター』のホグワーツ魔法魔術学校の談話室のような雰囲気にしています。床もヘリンボーン柄にしようかなと考えています。そう言えば、3年ほど前からワイマラナーやダルメシアンといった大型犬を飼いたいと思っているんですけど、その名前をペトロ·スキャバーズにしようと決めています。ペトロは私の祖父のクリスチャンネームで、スキャバーズは『ハリーポッター』でロンが飼っていたネズミの名前です(笑)。

――筋金入りのファンということがよくわかりました(笑)。ちなみにNetflixとかも観られていますか?

観ます観ます。スペインのクライム·サスペンスドラマ『ペーパーハウス』がおすすめ! 友達のInstagramのストーリーズで見かけて、英語圏以外のドラマでは一番視聴率が高いらしいですよ。プロフェッサーというボスが率いる強盗集団が、「強盗する時に人質を取るけど、絶対に傷つけない」などの信念を持ち、善とされる警察と戦うというストーリーにハマっています。

――それでは最後に、外出ができるようになったら何をしたいですか?

う~ん、カラオケ! すでに6月に友達とカラオケオールしようと仮約束しています(笑)。なんでこの日なのかは何となくなんですけどね。家の中でも、Bluetoothでスマホと繋いでカラオケできるカラオケマイクで歌ったりすることもあるけど、自宅じゃなくてみんなとカラオケボックスに行って思いっきり歌いたいです!

PROFILE

Nana Momosaka

桃坂ナナ
(モデル / 「ヴィアヴァンダ」ディレクター、デザイナー)
福岡県出身。モデルとして活動する傍ら、2019年9月に古着のセレクトオンラインストア[ヴィアヴァンダ ヴィンテージ]を立ち上げる。翌春夏シーズンより自身がディレクター兼デザイナーを務めるアパレルブランド「ヴィアヴァンダ(VIAVANDA)」をスタート。美容やファッションなど、ライフスタイルを配信するYouTubeチャンネルも好評を博している。
Instagram_@_momonana_
YouTube_MOMONANA”Scrap Heaven Club”
Brand official_viavanda.com
Brand Instagram_@viavanda_official 

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