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Apr 19, 2021 / CULTURE

ストイックな精神が垣間見える
国民的アイドルグループ

映画や音楽、本にアートといったカルチャーを、『PERK』が注目するINDEPENDENT GIRLがリコメンド。今回は[ビームス]のプレス・藤井早希子さんに、どんな時もパワーを与えてくれる国民的アイドルグループについて語ってもらった。

EDIT&TEXT_Yuka Muguruma(PERK)

PROFILE

SAKIKO FUJII

藤井早希子
2013年に販売スタッフとして[ビームス]に新卒で入社。約1年半でプレスとなり、[レイ ビームス]をメインにPRを行う。日本最大級の音楽番組専門チャンネル・スペースシャワーTVとの共同プログラム「PLAN B」も担当し、新鋭アーティストを随時ピックアップ。最近はダンスに夢中で“BEAMSダンス部”としても活動。元モー娘。の高橋愛さんとユニットを組んでダンスをするYouTube動画は必見。
Instagram_@yuzusakko

モー娘。を好きになったきっかけ

 著名アイドルグループが多数所属するハロー! プロジェクトの代表格、モーニング娘。の大ファンだという藤井さん。長年追い続けている彼女に、のめり込むようになったきっかけを尋ねた。
「モー娘。を知ったのは、オーディションバラエティ番組『ASAYAN』。いろんな壁にぶつかりながら芸能界デビューする様子をリアルタイムで観ていて、その頃から歌って踊る女性アイドルへの強い興味や憧れを感じていました。そんな時、小学校の行事でモー娘。のダンスをすることになって、『I WISH』と『恋のダンスサイト』、『恋愛レボリューション21』を踊ったんです。この3曲は今でも振り付けを覚えているほど、めちゃくちゃ練習しました。また、当時ミュージカル『LOVEセンチュリー』で初めて生のパフォーマンスを観て、感激したことを今でも覚えています。そこからモー娘。にハマって、ブロマイドやカードを集めてファイリングや友人と交換したり、彼女たちがコラボしていた『飲茶楼』のノベルティをコレクションしたり。この収集癖は、同世代なら絶対共感してもらえるはず(笑)。カードやオマケを集めるほど、周りの誰もが夢中だったんです。小学生の私が熱中するのは、とても自然な流れでした」

元メンバーとの出会いを機に愛が再燃

 モー娘。の変遷は“黄金期”や“プラチナ期”といった言葉で表現され、それぞれの時期で中心となるファン層も異なっている。小学生の頃はモー娘。に夢中だった藤井さんも、ファンを離れていた期間があったという。
「愛着のあった黄金期のメンバーが次々と卒業してしまい、プラチナ期以後のモー娘。からは少し遠ざかっていました。だけど、数年前に元メンバーの高橋愛ちゃんとお仕事を通じて仲良くなって、自分が離れていた時期の楽曲を遡って聴くようになり、再びハマったんです。幼い頃は時代の流れや友人の影響もあって、歌って踊れる人気アイドルグループとして単純にモー娘。が好きでしたが、今はつんく♂さんがプロデュースするキャッチーなメロディやシンプルだけど奥深い歌詞に惹かれます。男性目線のアイドルソングとは異なり、モー娘。の楽曲は等身大の気持ちや人生の教訓となるような内容にしたものがほとんど。過去にリリースされた曲を改めて聴いて、そのメッセージ性の強さに驚かされました。新しい魅力に気付けたのは、私も大人になっていろんなことを経験して、歌詞をじっくり聴いて入り込めるようになったからかもしれないですね。思いが込められた力強い歌詞にパワフルなボーカルとパフォーマンスが加わって、一層魅力を増しているんです。ただのアイドルグループとしてではなく、私はモー娘。がつくる音楽そのものが大好きです」

ストイックな姿勢にパワーがもらえる

 モー娘。のライブへ足を運ぶほか、ハロプロのコンサートツアー映像を配信するU-NEXTを中心にさまざまな動画をチェックして、ほぼ全曲を網羅している藤井さん。彼女はそのストイックな姿勢に、いつもパワーを与えてもらっているという。
「動画でライブパフォーマンスを観ていると、今も昔も変わらないストイックさに心を動かされるんです。例えば、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL’19』ではファンに一曲でも多く届けたいからと、途中でMCもほとんど入れず、全員がオンマイクで最初から最後まで歌って踊った50分間に及ぶ圧巻のパフォーマンスでした。彼女たちの体力はどうなっているんだと思うことがよくあります(笑)。だけどそこに宿るパフォーマンス命のマインドに、私はいつもパワーをもらっているんです。印象的な楽曲やライブはたくさんあるけど、最も心に残っているのは15年に開催された鞘師里保ちゃんの卒業ステージのライブ映像。鞘師ちゃんは“絶対的エース”と呼ばれていたのですが、人気絶頂のタイミングで卒業することになったんです。彼女が自身の卒業ソング『ENDLESS SKY』をラストライブで歌っている時、後ろでほかのメンバーが涙を流しながらも必死でパフォーマンスを続けていて。今でも『ENDLESS SKY』を聴くたびにその光景が浮かんで、素敵なチームワークに胸が熱くなります。彼女たちは上下関係もすごくしっかりしていて、先輩の楽曲を後輩が歌い継いでいくという伝統もあるんですよ。卒業と加入を数え切れないほど繰り返しても、メンバーが今まで積み上げてきたものを変わらず大切にしているってすごいことですよね。あと、これはYouTubeを観て知ったんですが、ライブ後はその日のパフォーマンスを全員で見返して、反省点や修正点を話し合っているそう。モー娘。は激しい振り付けや動きのあるフォーメーションも多いから、すごく消耗しているはずなのに、それだけ自分たちのパフォーマンスに誇りを持って本気で向き合っているんです。私は彼女たちの真剣な想い、そして可愛いだけがアイドルじゃないということを、皆に知ってほしいと思っています。そしてどんな時もパワーをくれる一生懸命な姿を、これからも応援していきたいです」

“High&Low” by SAKIKO FUJII

— High —

松陰神社前のフラワーショップ[duft]のブーケ

「[duft]のオーナー・若井ちえみさんとは、数年前にお仕事をご一緒したことがあって。最初に花をオーダーしたのは、自粛期間中の昨年5月頃。思うように外出できず、沈んでいた気分を上げるためにオンラインでブーケをオーダーしてみたんです。仕上がりは届いてからのお楽しみでしたが、さすがはちえみさん! 届いた瞬間、すごくテンションが上がりました。それ以来、おうちに花を飾ることが習慣になっています」

— Low —

季節に合わせて飾る花

「常におうちに花がある状態をキープするため、気軽に手に入る近所の花屋さんなどでも購入しています。この春は、さまざまなカラーのチューリップを部屋に飾りました。とりわけお気に入りだったのは、ビビッドなブラッドオレンジが印象的なオレンジファンアイク。パワフルなカラーリングで、眺めるたびに元気をもらえました」

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