Interview with
AIMI ODAWARA

Aug 24, 2022 / CULTURE

個展『8mile』を開催中の小田原愛美に
根掘り葉掘り話を訊いたスマイリーな60分

—— 今回の個展についてお伺いします。『8mile』というタイトルに込められた想いや、“スマイルずくめ”にいたったお話を聞かせてください。

「コロナが始まった当初に家から出られず暗い気持ちになっていた時に、部屋の雰囲気を少しでも明るくしたいという思いで大きいスマイルのパネルを自分用に作ってみたんです。スマイルという超普遍的でポップなアイコンが今の私のテーマなんですが、自分の強みである色の組み合わせで独自性を出せたのではないかと思っています。あくまで感覚的な話ではあるんですけど、こっちの組み合わせ(ベース、目、鼻、口の配色)ではきれいに見える黄色が、ほかの色に乗せるとくすんで全然違うように見えたり、1色変えただけで全体のバランスが崩れたりするんですよね。色の組み合わせは奥深くて面白いです。『8mile』に特に深い意味はありませんが、Smileの“S”が8に似ていること、アパレルの〈I&ME〉を8年前に始めたこと、あとは私のラッキーナンバーの8を合わせたら、なんとなくこのタイトルになりました」

—— 配色に関して感覚ということですが、これがかなり難しいんでしょうね。あと、こちらにはセラミックやスニーカーも並んでいます。

「セラミックはうちの母が陶芸教室に通っていた時期があって、面白そうだなと思って今年に入ってから始めたんです。自分の絵と合わせられたらいいなと思って。スニーカーは落書きみたいに好き勝手描いてます」

—— 某スポーツブランドのロゴ、嘔吐しているわりに笑顔のキャラ、あとは中華料理の四角いボックスに入った麺が描かれていますね。

「それぞれの関連性はなくて(笑)。麺は箱入りの見た目が好きなんです」

—— あと、先ほどお話しにあったアパレルブランドの〈I&ME〉が今回の個展を機に復活されるんですよね。

「そうですね。2014年に始めたんですけど、19年のブランド休止から3年が経ち、また服を作りたい気持ちが沸々と湧いてきたんです。それにファンの方に会うたびに『〈I&ME〉毎日着てます! もうヨレヨレで新しいのが欲しい』と言われることが多くて、より必要性を感じたというか。これからも自分でハンドリングできる範囲内で、一般的な展示会時期に合わせることもなく、一つずつこだわりながらスモールビジネスでやっていきたいと思っています。個展に合わせてリングやリップクリームのキャップなんかのアクセサリーや、友達のブランドとコラボしたサコッシュも作りました」

—— ブランド名の〈I&ME〉というのは……。

「私の名前が愛美なので(笑)。あとは“I”と“ME”で自分大好きという意味合いも込めつつ」

—— それはもっと自分自身のことを愛そうよ、大切にしようよというニュアンスも含んでいるんですか?

「最近はそうかもしれないです。もともと私が自分大好きなんで(笑)。あと〈I&ME〉ではないですが、友達がやっている〈ちょいブスキーホルダー〉@choibusuともコラボしました。私がイラストにしたキャラクターを、ちょいブスにしてキーホルダーにしてくれて。今回で3回目くらいで、個展の恒例になっています」