Interview with
AIMI ODAWARA
Aug 24, 2022 / CULTURE
個展『8mile』を開催中の小田原愛美に
根掘り葉掘り話を訊いたスマイリーな60分
イラストレーションやコラージュ、立体など手法を問わない作品のほか、エッセイにモデルにと多方面で活躍するアーティスト、小田原愛美。シニカルとユーモアがちょうどいい具合にブレンドされた、毒気の向こう側にある温かみ。その作風のわけを知りたくて「渋谷PARCO」で開催中の個展の初日、それもオープンの1時間前に小走りで会いに行った。
PHOTO_Haruki Matsui
FILM_Kotoe Tsutsumi
FILM EDIT_Kouki Hirano
EDIT&TEXT_Yoshio Horikawa(PERK)
スマイルという超普遍的でポップなアイコンが
今の私のテーマなんです
—— この記事の冒頭部分に「シニカルとユーモアがちょうどいい具合にブレンドされた、毒気の向こう側にある温かみ」と書かせてもらっているのですが、作品に取り組まれる際にご自身の中で特別に意識されていることはありますか?
「絵を描く時に、特に深い意味はなくていいかなと思っていて。ただ私の内面とか、純粋に描きたいものが表れているという感じです。だから人から言われて、自分ってそうなんだと客観的に見れるというか。なかなか自分の言葉で作品を表現するのは難しいですね。以前は、ストレスの解消として捉えていたところがあります。結婚する3、4年前までは情緒不安定で、すごくイライラしてすべてに対してストレスを抱えていたんですよね。例えば、電車のドアが開いて降りようとした時にホームのど真ん中に立っていて邪魔になっている人とか」
—— わかります(笑)。昔も今も変わらず一定数はいますよね。
「あとお店で言うと、こっちが挨拶しているのに返さない店員とか(笑)。でも最近は、まぁ人それぞれだよなとか、ストレス溜まってるのかな~とか思えるようになりましたね」
—— 日々抱えていたストレスを作品に、ごく自然と描き出されていたわけですね。ただ、それをダークなニュアンスを持って描くのではなく、クスッと笑える要素があるから見ていて前向きになれるというか。それこそが支持されている要因だと解釈しています。
「ただ単になにかにつけてディスるだけだと面白くないですし、あとは私の陽気な面が出ているんじゃないですかね。今(インタビュー中)は出せてないですけど……」