“STREET MIND” SNAP #02
Sep 15, 2026 / FASHION
“INDEPENDENT GIRL”の
ストリートを纏ったスタイル
今秋「PERK」のテーマは“STREET MIND”。今一度原点に立ち返り、軸となるのはストリートなムード。決まった型にとらわれず、今の気分や自分らしさを重ねながら、マニュアルのないバランスを楽しみ、独自のストリートを更新していく。 そんなPERKらしい自由なマインドを体現する8名の“INDEPENDENT GIRL”たちが登場。第2回目は、松浦りょうさん、マリエさん、風間エイリさんの3名。ストリートを自由に解釈する、彼女たちのセルフスタイリングをお届けします🛹💨
MODEL_Ryo Matsuura, Marie, Eiri Kazama,
PHOTOGRAPHER_Ryohei Obama(signo)
EDIT_Maria Ito, Mizumo Uehara(PERK)
TEXT_Mizumo Uehara(PERK)
#02 “INDEPENDENT GIRL”



person_Ryo Matsuura /Actor @ryomatsuura
“心のままに、近道しない
”


「個人的にグッと惹かれるものには、どこか共通点がある気がします。洗練されすぎずに、品を引き出してくれるもの。そういうバランスが、自分らしいのかなって」。性格については、どこか“少年っぽい”と言われることがあるという松浦りょうさん。その感覚をファッションで表現するように、ボトムスには身体が泳ぐほどたっぷりとしたデニムを選ぶ。一方で、アクセサリーを重ねたり、首元が開いたトップスで肌を覗かせたり。メンズライクなスタイルをベースに、上半身にはさりげなく女性らしさを残すことで、自分だけのバランスを作っている。
この日穿いていたのは、なんと小学生の頃に買ったデニム。一度はクローゼットから遠ざかっていたものの、ここ10年は、まさに相棒のような一本になっているという。「整いすぎているものや、わかりやすく身体を美しく見せてくれるものより、緊張感なく着られて、自分らしくいられる服が好きなんです」と話してくれた。
そんな彼女が大切にしている言葉が、“近道しない”。「たまにズルをしたくなることもあるし、無意識に近道してしまうこともある。でも、今こうして大好きなものと長く一緒にいられるのは、大事な選択で妥協してこなかったからかもしれません。それは、人や仕事との向き合い方にも通づる部分なのかなって」。
小学生の頃のデニムも、20年前のベルトも、心が動いた瞬間を信じて手元に残してきたもの。流行や誰かの正解に急いで追いつくのではなく、自分自身と対話し、自分の中にある熱量にきちんと従う。自由でいることと、自分の軸を持つこと。その2つを両立させながら、簡単な答えへ逃げないことを心に留めている。彼女の“STREET MIND”とは、そんな“近道をしない”生き方そのものなのかもしれない。

person_Marie/Model,〈PASCAL MARIE DESMARAIS〉Designer @pascalmariedesmarais_pmd @pmd_brand
“変わらない感覚で、変わり続ける”


この日のスタイルを象徴するのは、使い込まれた〈GIVENCHY〉のナイチンゲール。あえて味のあるものを選んだのは、ラグジュアリーなバッグを特別な日のためではなく、毎日の“ママバッグ”として使いたかったから。
15年以上前の〈Alexander Wang〉のジャケットに、〈KHY〉の白いロングワンピース。足元には〈H&M〉のシューズ、仕上げに〈American Needle〉のキャップを合わせる。ラグジュアリーとデイリー、エレガンスとストリート。異なる要素を軽やかに行き来するバランスが、モデルに〈PASCAL MARIE DESMARAIS〉のデザイナー、そして一児の母という、いくつもの顔を併せ持つマリエさんらしさが表れている。
「若い頃はどこか気を張っていたのか、今振り返るとボーイッシュに振り切りすぎていたのかもしれない。年齢を重ねて、いつまで女性らしくいられるんだろうって考えたときに、むしろ女性らしさを楽しむことって素敵だなと思うようになりました」と話す彼女が憧れるのは、肩の力が抜けたエレガンスな女性だという。今回はそんな女性像を意識して、ロングワンピースにフラットなサンダルを合わせ気負いのない女性らしさを演出。そこにキャップやサンダルでカジュアルダウンしたり、ボーイッシュなアイテムを差し込んだり。自分がずっと好きだったストリートの感覚を残しながら、“今の自分”へと落とし込んだ。
彼女が思う“STREET MIND”は人とのつながりだと教えてくれた。「昔はダンスフロアやクラブで、音楽を求めて人が集まり、偶然出会い、互いのファッションや感覚に刺激を受けていた。一人では成り立たないコミュニティに自分の身を置いて、ファッションや音楽を通して人とつながっていくこと。そこからカルチャーが生まれていく気がします」。ストリートとは、決まったスタイルではなく、人と人の間で生まれ、時代とともに姿を変え続けるもの。だからこそ、自分自身も変化することを恐れない彼女はとても魅力的に映った。

person_Eiri Kazama/Model,Phytotherapist @eirikazama @scenziherbaltea
“仲間と作る、自分たちのストリート
”


「今日はまず、このパンツを穿きたいなと思い、決めていきました」。この日のスタイリングの起点となったのは、ご主人が手がけている〈BoTT〉のデニム。ワードローブの8割を占めるほど愛用しているブランドで、秋の気分にもぴったりだったという。気に入っているのは、ルーズなシルエットと、ヒップにあしらわれた愛犬ステラをモチーフにしたワッペン。パーソナルな要素が加わった、特別な一本だ。
自分の似合うバランスを熟知している風間エイリさんは、ここ数年である変化も。20代前半は黒を選ぶことが多かったが、最近は自然と色ものに手が伸びることが多いそうで、その理由は明確にはなく気分やマインドによる。その時々の気分を素直に受け入れながら、色やシルエットでバランスを整える。ルールで自分を縛るのではなく、“今の感覚を楽しむこと”が彼女のスタイルを形作っていた。
〈BoTT〉の撮影では、普段から親交のある仲間たちで形成されているという。「それぞれが近いフィールドで活動しながら、互いの仕事に参加し、一緒に一つのものを作り上げていく。その輪の中に私自身もいるからこそ、その関係性をこれからも大切にしたいと思っています。身近にいる周りの人を大切にすることは、自分にとっては当たり前の感覚だし、ずっと大事にしていきたい姿勢です」
パートナーが作った服を纏い、仲間と一緒にものを作り、そこで得たものをまた誰かへと返していく。彼女にとって人とのつながりは、単に同じ場所に集まることではなく、互いの好きなことや得意なことを持ち寄りながら、ポジティブなものを循環させていくことなのかもしれない。自分がハッピーでいること。そして、そのポジティブな気持ちを周りの人にも手渡していくこと。そんなごく自然な思いやりと仲間へのリスペクトが、彼女の“STREET MIND”を作っていた。

Look forward to the next one!