“STREET MIND” SNAP #01
Sep 08, 2026 / FASHION
“INDEPENDENT GIRL”の
ストリートを纏ったスタイル
今シーズンは「PERK」の原点に立ち返り、“STREET MIND”をテーマに掲げる。軸となるのはストリート。そこにヴィンテージやメゾンブランドなどを独自の感覚で自由に掛け合わせ、マニュアルのないバランスを楽しむ。 そんな「PERK」らしい自由なマインドを体現する8名の“INDEPENDENT GIRL”たちが登場。1回目は、紗羅マリーさん、とんだ林蘭さん、Julia Shortreedさんの3名が登場。彼女たちの大人で品のあるストリートな、セルフスタイリングをお届けします🛹💨
MODEL_Mary Sara, Tondabayashi Ran, Julia Shortreed,
PHOTOGRAPHER_Ryohei Obama(signo)
EDIT_Maria Ito, Mizumo Uehara(PERK)
TEXT_Maria Ito(PERK)
#01 “INDEPENDENT GIRL”



person_Sara Mary /Model, 〈irojikake〉,〈SAUVAGE〉Designer @saramary12 @irojikake @sauvageeyewear
“大人の余裕に、少年のやんちゃ心を
”


ネイビーの〈irojikake〉パーカに腰履きしたボトムを合わせ、足元にはヴィンテージのブーツ、手元には〈CP company〉のバッグを添える。メンズライクなアイテムを組み合わせながら、「全体の色合いでカモ柄を表現している」という発想も楽しい。そして、目を引くのが50年代のヴィンテージTシャツ。「自分でキッチンハイターを使って色を抜いて、首元も切ってアレンジ」。DIYの精神で自らの手で服に新しい表情を与えるアプローチは、ストリートだなと思う。
彼女と話していると、服がどうしたら面白くなるだろう……、そんなことを考えている時間そのものを楽しんでいるようにも見える。きっとものをつくることと遊ぶことは、それほど遠くない存在なのだと思う。思いついたら試してみて、失敗したら、また変えてみる。その繰り返しの中から“かわいい”を見つけていく。そうした姿勢は、自身のブランド〈irojikake〉にもつながっているのだろう。
「本当はめっちゃ真面目な人間なんですけどね(笑)」そう照れ笑いしながら話してくれる。服もブランドも表現も、大人になった今もなお、少年のような好奇心で、ものづくりを楽しむ姿こそ紗羅マリーさんの“STREET MIND”なのかもしれない。

person_RAN TONDABAYASHI/Artist @tondabayashiran
“角度を加えた視点を加えることで
生まれる世界”


コラージュやイラスト、ペインティングなど、さまざまな手法で、作品をつくり続けるアーティスト、とんだ林蘭さん。彼女の作品を見ていると、目にした瞬間に惹きつけられる一方で、どこかに小さな違和感が残る。
「誰もが美しいと思うもの、例えば花のような存在はすごく好き。でも、それをそのまま出すのではなく、必ずどこかに“ひねり”を入れたいんです。違う見せ方をしたり、あえて違和感を加えたりするのが好きで」少し角度を変えたり、別のものを掛け合わせたり、ときには毒を加えたり……見慣れたものの中に、自分だけの見え方を加えていく。
その感覚は、ファッションにも表れている。「THE ATTICO」デニムスカートに、肌みせしたお腹にまいたベルト。裾からはレースパンツを覗かせ、足元には重厚なブーツを合わせた。「露出もひとつのストリートだと思う」、服の面積や肌との境界まで含めて、どう見せるか、自分の身体そのものまで表現の一部にしてしまう。そこにも、彼女らしい自由な発想がある。
考えてみれば、彼女がつくるものには、かわいいだけでは終わらせない、もう一歩を加えている。“STREET MIND”とは、見慣れたものに少しだけ角度をつけ、自分にしか見えない景色へ誘うこと。「ここに何かを足したら、もっと面白くなるかもしれない」という感覚を、作品にも服にも落とし込んでいく。その“ひねり”と”引っ掛かり”が、とんだ林蘭というアーティストの世界をつくっているのかもしれない。

person_Julia Shortreed/Artist @juliashortreed @blackboboi
“居場所を探すより、自分たちでつくっていく
”


音楽とファッション、そのどちらかに自分をカテゴライズすることなく、表現を続けるジュリアさん。彼女から感じる“STREET MIND”は、自分にとって何が心地よく、何を表現したいと思うのか……その初心を忘れずにいるマインドなのかもしれない。
エレクトロ・ユニット「Black Boboi」での活動も、その姿勢を映している。「メジャーかインディーかという枠組みに無理に当てはまる必要はない。大切なのは、好きな音楽を自由に作り続けること」どこに属するかよりも、何をつくりたいのか、環境や肩書きによって自分たちの表現を決めるのではなく、必要であれば自ら場所をつくっていく。そこには、完成されたスタイルを守るのとはまた違う、表現者としての強さを感じる。
今回のスタイリングの主役は、ロンドンのラジオ局「NTS」と〈TOGA〉がコラボレーションしたスウェットトップス、首元から覗く赤茶系のパターンシャツが、ストリートの軽快さにヴィンテージの奥行きを加える。「窮屈なのは苦手で、いざという時に走れるような(笑)アクティブなスタイルを意識しました」。ブラックのボトムスに重ねたオリーブグリーンのアイテムは、友人と立ち上げる巻き物専用ブランド『MAKHA(マクハ)』のもの。フロントのポケットやバックのフリンジがどちらを前にしてもかわいいし、自分たちに必要なものを自分たちでつくる。
ハスキーな声やクールな佇まいだけを切り取れば、彼女はどこか遠い存在にも見えるかもしれないけれど、その内側にあるのは、意外なほど素朴な“好き”を出発点にする姿勢。ジュリアさんの“STREET MIND”には、そんなところから垣間見えた気がした。

Look forward to the next one!