Jun 19, 2020 / CULTURE
どっちの町中華ショー!
カレーライスとオムライスの誘惑
「日本独自に根付き、発展した町中華のお店の中には、カレーやオムライスを提供するお店もあるんです」。そう教えてくれたのは、「中華可菜」という名でイベント出展や出張料理などを行っている五十嵐可菜さん。餃子やチャーハンだけじゃない、町中華の新しい魅力にハマってみない?
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北京亭
[東京・神保町]
中華エッセンスを存分に感じる
あんかけ風カレー飯
新旧の名店がひしめく日本屈指のカレーシティとしておなじみの神田・神保町エリアで、一風変わったカレーをサーブする[北京亭]。中華料理店でありながら、カレーライス(¥840)が名物メニューとして各種メディアでも取り上げられている。大きめに切った野菜と豚肉を、中華鍋を振りながら強火で一気に炒め、片栗粉でとろみをつけたルウは八宝菜のような優しい口当たり。豆板醤や上湯スープなどのエッセンスが、素朴なんだけどしみじみ美味しい……、そんな町中華ならではのカレーへと昇華。初めて食べた人も、どこか懐かしさを覚えるはず!
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香美園
[神戸・元町]
コクのある中華スープを効かせつつ
ピリリと辛い抜群の中毒性
さまざまな文化が入り混じる神戸の街は、実力店が軒を連ねる中華料理の激戦区。なかでも半世紀以上の長きにわたって街に愛される[香美園]は、常連さんの8割がオーダーするカレー(¥700)が名物というなかなかレアなお店。具材は豚肉とジャガイモ、神戸のおとなり淡路島産タマネギのみと至ってシンプルで、ほとんどのメニューに使われている鶏骨×豚骨のコク深いスープが味の決め手。中華鍋で一気に火入れすることでタマネギのシャキシャキ食感やスパイスの香りを引き出し、事あるごとに食べたくなる中毒性の高いひと皿に仕上げている。
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軽食&ラーメン メルシー
[東京・早稲田]
老舗ラーメン店で、
あえてのオムライスが気分!
早大生のソウルフードとして、60年以上この街に根を張るラーメン店。そのラーメンの価格はなんと¥450ときた! あれ、まさかタイムスリップした? と疑ってしまうほどのリーズナブルさも支持を得る理由。「うちはあくまでラーメン屋なんだけどなあ……」と少々困惑する店主・小林一浩さんの思いとは裏腹に、ラーメンと双璧をなす人気メニューがこちらのオムライス(¥650)。薄焼き卵に包まれた、まるで絵文字のような美しいビジュアルが食欲をそそる。中はチキンライスでなく、ポークライスなのが町中華オムライスの特徴の一つなんだとか。
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中華料理 二葉
[東京・学芸大学]
「やけに評判なのよ」のワケは
秘伝のケチャップにあり!
学芸大学駅から徒歩1分、仕事帰りのサラリーマンから有名タレントまでが足繁く通うこちら。年季の入った赤いテントと、周囲に生茂る緑が織りなすクラシックな佇まいの外観からは、60余年の歴史ある風格を十二分に感じさせてくれます。「最近オムライスがやけに評判なのよね~」と話すのは、お店を切り盛りする女将さん。先代が洋食店出身だったこともあり、このオムライス(¥800)が生まれたんだそう。具は豚肉、タマネギのみとこれまた極シンプル。先代から受け継がれてきたケチャップを中華鍋であえて焦がし、風味を出すのが美味しさの秘訣!
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