want to be myself
Sep 17, 2020 / FASHION
彼女たちのスタイル
考え方や好きなもの、魅力的なあの人には
彼女“らしさ”が必ずある。
9月18日(金)公開の映画『Daughters』で、
俳優の三吉彩花と阿部純子が演じたのは、
私たちにとってもどこか共感を覚える女性像。
揺れ動く感情を持ちながらも強く未来を
生きる等身大の女性を表現した2人に、
作品での演技のこと、自分たちが思う
“らしさ”について伺いました。
――今日は暑いなかの撮影お疲れ様でした。2人での撮影はいかがでしたか?
三吉 楽しかったです。でも暑かった〜(笑)。スタイリングもとても可愛かったです。
阿部 私も楽しかったです! ジャケットスタイルとか可愛かったよね。
三吉 最後に着たジャケット、私も気に入った。
――今回はPERKのほうで用意したコーディネートでしたが、普段はどのような服を着ることが多いですか?
阿部 私はあまり堅苦しくなくて、自分が着心地いいなって思えるようなリラックスしたファッションが多いと思います。ドロップショルダーのTシャツとか。
三吉 私は……、何着ているんだろ? いつもは黒を着ていることが多いけど、今日の私服は珍しく全身真っ白なんです。
阿部 確かに珍しいね。いつも黒の印象がある。三吉ちゃんの白コーデ、新鮮!
――お互いに、こんなの着てみてほしいというスタイルはありますか?
阿部 三吉ちゃんは女性から見てもかっこいいので、可愛いというよりかは、ここはシンプルにパンツをはきこなしてほしいけど……。う~ん、今日私服で着ているシルクっぽい質感のアイテムも似合ってるから悩む(笑)!
三吉 純ちゃんは色ものが合いそう。マスタードっぽいワンピースとか、真っ赤なパンツとか、一見派手かもって思うカラーやデザインも、純ちゃんが着たらしっくりきそうな感じがします。今日の撮影で着ていた、マスタード色のニットワンピースもとても似合ってた!
阿部 ほんと!? うれしい。あの色すごく好きだった。
――作品中のファッションも色味が印象的でした。
阿部 印象に残っているものは多いですね。衣装合わせの時にもすごくこだわりを感じました。
三吉 それぞれの役に青色と黄色のテーマカラーがあるとかね。あと、ファッションに関してもそうなのですが、インテリアなどスクリーンに映るものすべてが緻密で。
阿部 そうそう、壁紙や冷蔵庫、鏡ひとつにしても。カーテンも監督がオーダーしたものだったり。
三吉 そこに洋服の色味が加わることで、さらにいい感じのコントラストになるんです。
――2人の役柄を拝見して、考え方や友達との関係性などすごくリアルに感じたのですが、共感した部分はありましたか?
阿部 自分が演じた彩乃よりも、三吉ちゃんが演じた小春の感情に共感しました。例えば、彩乃が自身の妊娠を打ち明けたあとの場面での小春の悩み方もそうでしたね。友達なんだけど家族くらい深い、パートナーみたいな関係性のなかで、パーソナルな話をされて、自分はどう反応したらいいんだろう、どうしたらこの子にとって一番いいんだろうって真剣に悩むところとか。もし私が小春と同じ立場になったとしたら、とっっっても考えると思うので、そこにすごく共感しました。
三吉 私は実は、台本を読んだ時にはすごく共感できるなっていう感覚ではなかったんです。ですが、演じていくうちに現実にこういう状況になったら、自分も小春のように最初からきれいに寄り添えることができないんじゃないかな……、とは考えましたね。小春も初めは「そんなの現実的じゃないよ」っていう複雑な気持ちになって、それによってちょっと2人の間に距離ができて……。ですが最終的には彩乃を支えるっていう感情の揺れ動きが多かったんですけど、私が同じ立場でもこうなっていくのかなぁって、演じながら実感したというか、考えるようになりましたね。
――映画では彼女たちが日々自分らしい考え方やスタイルを見つけながら未来へ歩んでいった印象を受けたのですが、2人が思う“自分らしいスタイル”について聞かせてください。
三吉 仕事とかプライベートとかで悩んだり迷ったりしても、最終的に信用してるのは自分の意見とか自分の意思ですね。自分で考えたことを信用するようにしていて、それがもし間違っていたとしても、結果いろんなことを吸収できたり学んだりすることができるので。
阿部 自分で決断したからこそ納得できるってこと?
三吉 そうそう。自分が決断したから、その結果でこうなっているって納得できる。迷ってしまった時とかには、自分自身と対話するようにしてます。
阿部 私は一つひとつ決断するのにものすごく慎重なタイプなので、自分の意見以外にもマネージャーさんとか信頼している方の意見を聞いたりします。あとは全く別の仕事をしている友達の意見も聞いたりしますね。すごく慎重になりがちではあるんですけど、総合的に見て自分がどう生きていきたいのかを考えて、最後は自分で決断しています。悩んでしまうことも多いので、自分が本当はどうしたいのかなとか、自分にとってどうすることが一番幸せで楽しいって感じられるのかなっていうのを考える習慣をつけようと思っています。
――それでは最後に、今回の映画の見どころを教えてください。
阿部 私が演じた彩乃は、妊娠した自分の体の変化をどんどん受け入れていく、自分の変化や環境の変化を受け入れて、それでいて自分らしさをちゃんと持っているような女性。私みたいに、「自分にとって一番居心地がいいのってどういう生き方なんだろう」と考えたい方たちにとっても、彼女の姿が新しい自分を考えてみるきっかけになると思います。
三吉 この映画は色味や出てくる背景などすべてが美しいのですが、でもそれだけではなくて、小春と彩乃と彼女のお腹のなかにいる新しい命とが繋がっていく尊さを感じられる作品。しっかりと前を向いて生きていく女性たちの強さや弱さがリアルに描かれていて、でもそれがあまり暗く描かれていないからか反対にグッっと胸に刺さるんです。心地よく観られるけれど、彼女たちの人生を自分に置き換えて、生き方について改めて考えさせられる映画になっていると思います。
MODEL_Ayaka Miyoshi&Junko Abe
PHOTO_Masato Yokoyama
STYLING_Yoko Irie(Tron)
HAIR&MAKE UP_Yudai Makino[Ayaka Miyoshi],
Mai Ozawa(mod’s hair)[Junko Abe]
EDIT&TEXT_Hitomi Treoka(PERK)
『Daughters』
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