The Favorites Forever
#02 吉田恵理子/「6」ディレクター
Apr 25, 2024 / FASHION
あの人のアイデンティティが表れた
ずっと手放せないファッション
芯はあるけど肩肘張らない
アメリカで目にした理想の女性像
そもそもスウェットに惹かれたのは、アメリカのストリートで目にした魅力的な女性たちがきっかけだったそう。コメディ映画『ワーキング·ガール』で描かれていたような今で言うバリキャリ的な強さを伴うイメージが、時代のシンボルでもあった80年代。そこから吉田さんが「UA」に入社し、海外出張に行き始めた頃には、それまでとはまた違った新しい女性像が確立されていた。
「駆け出しだった90年代後半くらいに、アメリカに行くようになったんですね。そうしたら、芯はあるんだけど80年代のようなプロテクトされたようなファッションではなくて、スウェットにスニーカーといったリラックスした着こなしを楽しんでいる素敵な人たちがたくさんいたんですよ。今では珍しくないですけど、当時の日本にはほとんどいなかった。私もこういうかっこいい大人になりたいと憧れましたし、カジュアルでいて社会性があるファッションを広めたいという気持ちも芽生えました。休みの日に限らず、これから先もスウェットのようなカジュアルな服を主役にしたスタイリングを考えて、それを楽しめる自分でありたい。もう永遠の課題というか、昔も今もずっと追い求めている感じです」