TABLETZ
Aug 22, 2022 / CULTURE / TIE UP
クリエイティブな日常に
寄り添うパートナー
北海道の田舎町。全校生徒数名ほどの環境の中で育った幼いLeeさんの楽しみは、絵を描くことだった。時間があれば、両親が用意してくれた絵の具で描き続け、将来の夢は「絵描き」になること。周りからのオーダーに対して求められた絵を描くことが苦手なため、現在彼女は絵描きとして、「今自分が描きたいもの」をメインに発信している。テーマとするのは、花、スニーカー、魚などなど。「私、気になることがあったらすぐ調べるんです。例えば魚を食べているとして、その魚の原型やどこから来たのかということを説明できないのが嫌で。興味があることを調べるという行動の過程に絵を描くことがあるので、夏休みの自由研究の延長を今もずっとやっている感じですね。だから個展は私にとって、自分が気になることをダイレクトに発信できる発表会のような位置づけであることが多いです」。ファッションブランドなどとのコラボレーションで作品を見かけることも多いが、彼女の活動の中心は個展。以前と比べると各地で個展に足を運んでくれる人も増えたが、まったく人が来ない時期が長かったとか。それでも絵を続けていた理由とは? 「もし、多くの人に見てもらいたいとか、絵を通して何かを伝えたいっていう目的だけで絵を描いていたら、途中でへこたれて続けられなかったかもしれません。私はとにかく絵を描く行為自体が好きで。好きだから描きたいんです。もちろん、たくさんの人に見ていただけるのはとても嬉しいことですが、長い下積み時代に売れなくても描き続けられたのは、単純に好きだったから」
日々を生き抜く中で、私はこれが好きだと自信を持って言えるものがいくつあるだろう。好きなことを仕事にというシンプルだけど難しい道を歩むLeeさんが、フリーランスとして仕事を受けながら気をつけていることがある。「嫌なことや違うなと思ったことは、はっきり『NO』と言います。最初はなかなか言えなかったけど、私がいちばん嫌なのはここまで好きだった絵を嫌いになることだから。もしかしたら調子に乗っていると思われてしまうこともあるかもしれませんが、一生続けていきたいからこそ、ちゃんと自分で守らなきゃなって」。小さな頃に思い描いていた夢を実現させたLeeさんに、今後チャレンジしたいことを尋ねてみると「絵を描き続けることですかね」と回答。自分にとって何が大切かきちんと優先順位を見極め、揺るがない軸を持つ彼女を支え突き動かすのは、いつでも「好き」というシンプルな気持ちだった。
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