PLAY A TUNE
@ BiSH

Feb 24, 2021 / CULTURE

“楽器を持たないパンクバンド”の
アイデンティティ

彼女たちの音楽を聴くと、
無性に感情を揺さぶられるのは
なぜなのだろう。
唯一無二の個性への憧れや
心に刺さる等身大の言葉、
自分らしく存在するその姿こそが、
私たちを勇気づけてくれるから
なのかもしれない。

MODEL_CENT CHiHiRO CHiTTiii (BiSH)、LiNG LiNG(BiSH)
PHOTO_Hidetoshi Narita
STYLING_Masataka Hattori 
Hair_HORI (BE NATURAL)
Make-up_Kie Kiyohara (beauty direction)
MOVIE_Kei Douguchi(TRYOUT)
EDIT&TEXT_Hitomi Teraoka(PERK)

GIRLS 01

BiSH
(セントチヒロ・チッチ、リンリン)

アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・D からなる“楽器を持たないパンクバンド”。2015年3月に結成。16年5月、avex traxよりメジャーデビュー。メンバー自ら綴る歌詞、振付、エモーショナルなライブパフォーマンス、型にはまらない活動で、全国のライブハウスのほか、横浜アリーナや幕張メッセ展示場、大阪城ホールなどでワンマンを開催。メンバーそれぞれのソロ活動も積極的。

―― 結成して6年目になるBiSHですが、結成当初から見てメンバー同士の関係性はどう変わってきましたか?

リンリン もともと、それぞれの個性が結構強くて。でも、別々のジャンルでの強さを持っているので、雑誌の取材やテレビのバラエティなど、どこの場所に行っても誰かしらが頼りになる、そんな集団になったと思います。 

チッチ 今のメンバーなってからは4年半くらいなんですが、それぞれの形でみんなのことを尊敬していますね。

――プライベートで遊んだりすることもあるのですか?

チッチ 仕事でほぼ毎日のように会っていることもあって、休みも一緒に遊ぼうとはあまりならないんですけど、仕事の日には一緒にご飯行ったりとかもしますね。一番最近では、アユニ、アイナ、リンリンと4人で火鍋を食べました。その後、猫カフェにも行きましたよ。

リンリン で、楽屋に戻って、2畳ぐらい畳が敷いてあったところに、4人で川の字になって昼寝しました(笑)。

――川の字、可愛いですね(笑)。2人が思う、メンバーそれぞれの印象は?

チッチ アイナ(アイナ・ジ・エンド)は、“ビッグ・ラブ”なイメージ。そこは出会った時から変わってないんですよね。

――それは、包容力があるっていうこと?

チッチ いや、包容力っていうのをあまり感じるタイプじゃないんですけど、自分の中に葛藤がありつつも、他人に対する愛が深い人なんです。リンリンは初期からアイナと仲いいよね。

リンリン うん、面倒見てくれてます。昔からよく一緒にご飯を食べたりもしていて、仲いいです。

チッチ 振付を担当してくれてるのがアイナなので、BiSH全員を合わせて1人の人間だとしたら、その身体を動かしてくれている脳みそみたいな存在ですかね。

リンリン モモコさん(モモコグミカンパニー)は、ドジっ子です。 

――どういうところでドジっ子と感じるんですか?

リンリン 全部です(笑)。おばあちゃんみたいな。

チッチ スマホとかをそこらへんに、ポンッて置いて忘れちゃったり、モモコだけ話が通じてなかったり、さっき聞いたことをモモコだけまた聞いちゃって、それ聞いたよってみんなに言われて落ち込んだり。可愛い人ですね(笑)。

リンリン モモコさんが猫カフェ行きたいって話してて行くことになったのに、そのモモコさんが猫アレルギーで一番初めに帰る、なんてこともあった(笑)。

チッチ 秀才なので頭がいいと思いきや、一番抜けてておっちょこちょい。でもそのドジなところとか、できないみたいな部分を、マイナスに見せなくていいんだよっていうのを教えてくれた人。モモコ自身はそのことに悩んだかもしれないけど、これが彼女の魅力なんだっていうのを彼女以外の人が感じることができる。あと、たくさんの人の味方になれる人だし、言葉にすごく力のある人なので。歌詞とかも。それこそ唯一無二の人だなって思っています。

チッチ ハシヤスメ(ハシヤスメ・アツコ)はテレビばっかり観てます。

リンリン テレビ大好きマンです。バラエティにトークの番組にと、めっちゃ観てます。 

チッチ すごく極端なんです。興味がないことにはまったく興味がないし、興味があることに対しては研究家になる人だから。みんなが知らないこともこっそり詳しく知っていたりして、めちゃくちゃ頼りになる人。頑固なところもあるんですけど、そこがある意味長所。曲げないものを持ってる人ってすごくかっこいいと思うので。それが今になって彼女の個性になっていて。振り切って喋ることもできるようになったので、BiSHの中では一応バラエティ担当ですね。

リンリン アユニ(アユニ・D)は努力家。手を差し伸べたくなります。お菓子とかあげたくなりますね。

チッチ いちばん最後にメンバーに入ったんですけど、私にとっては妹みたいな存在。すごく弱い部分も知ってるし、強くなった部分もわかっているから。リンリンが言ったみたいに努力してきたこともわかっているし。でも、決してそれに甘んじる人じゃないからこそ、みんなに応援される。好奇心旺盛なのでそれを忘れないで、これからもっと大人になっていく姿を見たいな、と思います。