Apr 30, 2021 / CULTURE

俳優・中田クルミによる
デジタルガジェットの新連載。
第1回のテーマは“Apple製品”

INDEPENDENT GIRLから高い支持を得る人気俳優にして好奇心クイーンの中田クルミさんが、デジタルガジェットについて独自の視点で推しポイントを紹介する新連載がスタート。ガジェット好きの彼女が普段愛用しているプロダクツやアプリ、今気になっているものなどを、毎回テーマを設けながらお届け。ライフスタイルやファッション、仕事のサポートツールとして、前のめりスタイルで開拓してきた中田さんが考える“ホントに使えるアイテム”とは?

PHOTO_Ryo Sato(TRYOUT)
MOVIE_Kei Doguchi(TRYOUT)
STYLING_Miki Aizawa(LUCKY STAR)
HAIR&MAKE UP_Kyoko
TEXT_Mika Adachi
EDIT_Yoshio Horikawa(PERK)

人生がはかどるApple製品の話

 記念すべき第1回目のテーマはズバリ、Apple製品です。iPhoneなど、きっとみんな何かしら生活に取り入れているんじゃないかなという身近さから、このテーマを選びました。おなじみのApple製品の中でも、これがあるともっと人生が楽しくなるよ、というものをプレゼンしていきたいと思います。
 まず、Apple製品共通の“推しポイント”はと言うと、一度やり方を覚えてしまえば、すぐに慣れて直感的に使えるところだと思うんですよね。以前、祖父母にiPhoneとApple Watchをプレゼントして、「1回覚えたらずっと同じ使い方で大丈夫だよ」とだけ伝えたんですが、2人ともそれだけでちゃんと使いこなしていて。そんな風に、誰にとっても難しくないところが魅力だと思います。

MacBookを選ぶ時は、
スペックよりも見た目と軽さ

中田さんがハイスペックなMacBook Proの次に選んだのは、あえてのエントリーモデルMacBook 2017。大量のステッカーは、もらいものや気になったものを自由気ままにセレクト。

MacBook 2017[12インチ Retinaディスプレイ]
MacBook Proのミニマム機能版として販売されていたエントリーモデル。2017年発売の当機をもって販売終了しており、現在その立ち位置はMacBook Airに引き継がれている。

 まずはパソコンから行きましょう。私が使っているのは、MacBook Proではなく普通のMacBookになります。用途としては、今はお芝居のレッスンをオンラインで受けているので「Zoom」を使ったり、台本が送られてきたらPDFで確認したり。紙で送られてきたものも全部データにして取り込んで、いつでもすぐに見られるようにファイルで管理しています。あと、以前はDJで使う音楽の編集もやっていました。「rekordbox」というDJがよく使っている「パイオニア」のソフトがあるんですが、MacBookに曲を全部入れてそのままDJをする時のハードウェアに繋いだりしていましたね。音楽でいうと今は「Spotify」(音楽配信サービス、アプリ)でPodcast(ネットラジオ、ネット番組の一種)を聴くことが多いです。以前、イギリスに留学していたんですが、ヨーロッパではPodcastを聴くのが当たり前みたいな文化があって、留学時は英語学習にも使っていました。ラジオ番組とか、誰かの配信がアーカイブされていたりするので、いつでも聴けるラジオだと思うとめちゃくちゃいいコンテンツなんですよね。ちなみに、おすすめの番組は『kemioの耳そうじクラブ』(笑)。SpotifyでPodcast っていうのは、MacBookに限らずモバイル端末でも聴けるので、ぜひチェックしてみてください。
 いつの間にかSpotify推しの話になってしまいましたが、本題に戻って。私が使っているMacBookは2017年発売のモデルなんですが、実は私が初めて自分でパソコンを手にしたのが大学1年生の時で、学校でパソコンを使うからという理由でハイスペックなMacBook Proを購入しました。映像系の大学に行っていたので、それに対応できるスペックのものじゃなきゃ! と思っていたんですが、寿命がきて買い換える頃、このMacBookが当時買ったProとスペックが変わらないまでに進化してたんですね。Proより小さいし値段も安くて、もう3年以上使っていますが、多少込み入った作業、例えば音楽や動画の編集とか「Photoshop」(写真編集ソフト)でイラストの編集をするのにも、このMacBookで十分というのが持論です。
 MacBookは販売終了してしまったんですが、今だったらMacBook Airに対して同じことが言えると思うんです。手軽に持てるし、サイズ感もいいし、昔のハイスペックモデルに負けないくらい進化している。そんな実体験もあり、女の子に「何を買えばいい?」って相談されたら「MacBook Airかな!」って、私は答えますね。

『AKIRA』や『STAR WARS』モチーフのステッカーに混じり、若かりし日の祖父の写真も。

 ちなみにまた余談なんですが、私はついついステッカーを貼りたくなっちゃうタイプで。ただ、ダイレクトに貼る勇気がないから透明なケースをつけて、挟むだけにしたり、その上からステッカーを貼ったり。以前、スティーブ・ジョブズの「シールとか貼ってボロボロになっていく姿こそがApple製品の完成系だ」という言葉を聞いて感化されたフシがあるので、雑に、ラフにって思ってやっているんですが、ホントは実物に貼って傷とかがついても味として捉えて、そこもよさとして楽しむのがベストなのかもしれないですね。私は透明ケースを使っちゃうビビりですが(笑)。

書斎であり、アトリエ。
それが私のiPad mini

イラストに漫画、動画、ネットサーフィンetc……。オタク脳とクリエイティブ魂を同時に満足させてくれるiPad miniは、インプットとアウトプットを手厚くサポート。今や絶対に手放せない存在に。

iPad mini(第5世代)
[7.9インチRetinaディスプレイ/2019年発売]
iPad miniはこのモデルからApple Pencilに対応。クリエイティブやエンタメだけでなく、iCloudでのファイル連携でビジネス用途でも活躍。iPadシリーズの中でも存在感を示している。

 さっきちょっとPhotoshopについて触れたんですが、実はもうMacBookでは使っていなくて。クリエイティブな作業は結構iPad miniに移行してる気がします。実際にiPad miniで何をやっているかというと、一番は漫画を読むこと。以前はApple Pencilが使えるという理由で大きいiPadを使っていたんですが、画面を漫画のサイズに近いほうがいいなと思ってminiを買ったんです。そしたら、持ち運びも便利だし、気軽に使えるようになって、私にはコンパクトなサイズが合ってたんだってことに気がつきました(笑)。漫画を読む時は「Kindle」のアプリを使っているんですが、スマホよりも大きいので横画面にすると見開きの迫力があっていいんですよね。私は漫画を年間300冊以上買っているので、置き場所の問題もあって基本的にKindleで電子書籍派です。あと、映画やアニメを観る時にもよく使いますね。「Netflix」とかAmazonの「Prime Video」とか。そういったこともあって、私のiPad miniは横向きで活動していることが多いです(笑)。
 それと、iPadシリーズならでは! という点で何より推したいのが、クリエイティブな部分です。私はイラストを描くんですが、その時に使っているのが「CLIP STUDIO PAINT」というアプリ。有料なんですが、プロの漫画家さんも使っているほど多機能で、PCに接続して使う液晶タブレットと同じく紙に描くのと同じように画面に直接線を描く感覚なので、直感的に使えてとてもいいんです。無料で使いたい人には「Procreate」がおすすめ。機能もシンプルなので、デザイン画やラフスケッチを描く用途で使いたい人にピッタリだと思います。操作もCLIP STUDIO PAINTより簡単です。あと、Apple Pencilを使う人にめちゃめちゃおすすめしたいものがあって、紙と同じ描き心地になる保護フィルムがあるんです。液晶特有のガラスに描いてるような違和感がなくて、本当に紙に描いているみたいな感覚で絵が描けるので、ぜひ試してみてもらいたいです!

 私はそんな感じでiPad miniを使っているんですが、Apple製品といえば「クラウド機能」ですよね。私は半年に1回くらい有線ケーブルを繋いで同期しちゃう派なんですが、多分これはもういにしえの方法ですよね(苦笑)。なんか不安な気持ちになっちゃうんです。でも、ちょっと前のOSアップデートで「ファイル」っていうアプリが現れて、それは活用しています。MacBookからも、iPad miniからも、iPhoneからも全部同じiCloudのフォルダに保存ができて、どの端末からでも見られるんです。これは一度使い始めるとめちゃくちゃ便利です!