Her own way.
feat.JORDAN BRAND
Jun 07, 2023 / FASHION
“新たな可能性”に光を見出した女性たち
昔も今も、バスケットボールシューズの憧れの存在である〈JORDAN BRAND〉。マイケル・ジョーダンは努力を惜しまず常にベストを尽くし、ひたむきに挑戦し続けた。そんなマインドセットに紐づけて、現状に満足することなく新たな可能性に気持ちを高ぶらせる3名の女性にフォーカス。最後の3人目は、日常で感じる小さな世界を彼女らしいユニークなリリックに落とし込んだ楽曲で、瞬く間に音楽シーンを賑わせているXiangyuさんが登場。
PHOTO_Haruki Matsui
FILM_Kei Doguchi
MUSIC_MFDP
STYLING_Kaoru Watanabe
HAIR & MAKE_Sakie Miura
EDIT_Maria Ito, Fuka Yoshizawa (PERK)
TEXT_Maria Ito(PERK)
CASE 3_Xiangyu
PROFILE
周りも自分自身も気付いていない、
隠れた才能が眠っているかもしない
中毒性があり、一度聴くと頭から離れない歌詞を綴るXiangyuさん。2019年のデビューまで音楽経験がなかったというから、どんな方なのかと一層興味が湧く。
「文化服装学院に通っていた頃、自分で作った服を『デザインフェスタ』に出展したんです。そこで今のマネージャーに一緒に音楽をやらないかと声をかけられたのが始まりでした。当時は、服を作っている私になぜ音楽? と不思議でしたね。もともと人前に出ることが苦手だったので、歌うことは選択肢になかった。ある時『周りも自分自身も気づいていない、隠れた才能が眠っているかもしれない』という言葉をラジオで聞いて、もしかしたら私にも可能性はあるのかもしれないと背中を押されたのがきっかけでした。スカウトされてから6年経って、音楽活動をスタートさせました」
始めてステージ上の姿を目にした時は、“生まれ持って人前に立つことを楽しめるタイプ”のように思えた。決してそうではなく、むしろ苦手な方だったのだと知り驚く。これまでの活動から一変し、アーティストになることに不安はなかったのか。
「今まで不安じゃなかったことなんて一度もなくて、ライブの日は朝からずっとステージに立つ自分をイメトレするんです。スイッチをオンにして、本番までに100%、200%の自分に持っていかないと人前に立つのが怖い。でも音楽やMCの活動を通して輪が広がっていくのが楽しいことだと感じるようになって、そういう自分をもっと高めたいと思えるようになったんです。そこから音楽に夢中になっていきましたね」
堂々としながらも、少し恥ずかしげな様子でインタビューに答えてくれた。それは普段ステージ上では見せない、彼女本来の姿だったのかもしれない。