That girl with a
“Handsome Temptation”vibe

Vol.2 齋藤愛

Aug 07, 2026 / BEAUTY

イットなヘアスタイリストに、 夏のシーズンテーマ“Handsome Temptation”なムードを纏うセンシュアルな女性像をオーダー。完成までのメイキングを一部始終密着した、6月から8月まで全3回に渡ってお届け。夏の第2回目は、7月にオープンしたばかり「ron」のオーナー齋藤愛さん。洗練されたフェミニンなムードを得意とする愛さんが作る“Handsome Temptation”は、ご自身の永遠のミューズがテーマとなっていた。やわらかな余白を纏いつつも、繊細さのなかに宿る芯が感じられる女性が完成🪄

HAIR&MAKE-UP&PHOTO_Ai Saitou(ron)
TEXT&EDIT_Mizumo Uehara(PERK)

PROFILE
齋藤愛/「ron」オーナー

都内サロン「SHIMA」、「LOAVE」で経験を経て2026年7月に、中目黒駅から徒歩2分の好立地な場所に「ron」をオープンした。“丸いもの好き”から、フランス語で丸いを意味する“rond”から”ron”へ、アレンジ。丸いフォルムが人と人とがつながりが輪になっていく様がブドウの輪郭とリンクし、店のモチーフに決めたそう。アンティークのアイテムを収集するのが好きで、なかでもブドウモチーフの食器には目がない🍇🫧

“Handsome Temptation”

「“Handsome Temptation”、“ハンサムな誘惑”、“色気”すべて共通して、イメージする女性像の魂胆にあるのは”強さ”がある人だと思いました。人の意見は大切に受け止めた方がいいと思う傍、今まで培ってきた経験から育てた感覚や感性、日常で自然と心の記憶に残るインスピレーションとするモノやコトだったり、それこそ直感や勘に素直に向き合っている人から強さを感じます。経験と時間を積み重ねて、肉付けされてきた感覚は、誰かに肯定されるものではなく自分を信じる強い意志がないと生まれないものだと思います。映画の『ハチミツとクローバー』に出てくる、ヒロインのはぐちゃんが昔からとても好きで、私の永遠のミューズでもある。本当に心から好きなもので表現したかったので、裏テーマははぐちゃんのような儚い透明感と、夢を追い続ける確固たる信念を併せ持つ“美大生”をイメージしました」。経験を積み重ねた先で、変わらず抱き続けた“好き”が確信へと変わっていた。自分の気持ちに実直に向き合う姿にこそ、強さを感じました。

「ヘアスタイルはとにかくボリュームが出るようにベースはドライヘアーで、カールがほつれたナチュラルなムードがポイントです。少し厚みのある顔周りの毛束がラフに動きを出してくれるので、髪をアップに結ぼうとする仕草や、束ねるたびにパラパラと落ちてくる毛など、ふとした表情がより魅力的に見えます」。ヘアスタイルから生まれる表情を楽しむという観点が新鮮で、思わず触れたくなるようなふわふわのカーリーヘアは軽やかで愛らしい印象をもたらす。

「モデルちゃんがなんと13歳なので、ブランド品などかっちりとしたアイテムを着せると、こなれ感が出にくいなと思いあえて普段から着ている私服のヴィンテージアイテムで揃えました。グスタフ・クリムト氏の有名な作品『接吻』のビッグシルエットのアートTシャツに、美大生をイメージしているので、ヘアアクセにアンティークのニットのクロシェハットをあわせました。頬と鼻に広めにのせた日焼けチークと、イエローオレンジのリップでメイクでもヴィンテージ感をプラス。真鍮のアイテムが好きなこともあり、ファッションとメイクには温かみのあるゴールドを取り入れて統一感を持たせました」。ヴィンテージライクなルックに、バイカーショーツとカウボーイブーツを合わせた着こなしが、現代の空気感を纏わせ、タイムレスな魅力を今のムードで更新してくれた。

ベッコウのウェーブ調のカチューシャでヘアアレンジまで披露してくれ、一つアイテムを加えることで印象がかなり変わる様に、ヘアスタイルがもたらすイメージや魅力の引き出し方は無限の可能性を秘めていることを教えてもらいました。「『ron』のモチーフであるブドウの、一つひとつの粒が連なって集合体になっている姿が、チームで活動している私たちのよう」と、話してくれた愛さん。必ず仲間の意見にも耳を傾け、皆の“かわいい”が重なったときこそいちばん強いものが生まれる。個々の感性を尊重しながら、一つの答えへと磨き上げていく姿勢が印象的でした。自分の直感や勘を信じる姿勢に強さを感じるのはもちろん、人の感性を受け入れるしなやかさがあるからこそ、愛さんの“かわいい”はより深く、多くの人の心に届くのだと思いました。