Monthly Cosmology
January, 2026

Dec 22, 2025 / HOROSCOPE

西洋占星術師の淡の間による
月間宇宙論2026🪐

月いち公開の連載コンテンツ「マンスリーコスモロジー」。西洋占星術の観点から考察する天体の影響が、地上に住む私たちに対してどのように表れるのか。まるで“宇宙の風向き”をチェックするように気軽にお付き合いください!

TEXT_Aynoma
PHOTO_Akane Katsuragawa
EDIT_Yoshio Horikawa(PERK)

1月の星模様

 1月、新しいサイクルの始まりです。一方で、「一年の始まりとは、どこを指すのか」という漠然とした疑問もあります。2月の節分も季節の節目だし、3月の春分の日もまた然り。一人ひとりのお誕生日からの年間サイクルというタイムラインもあります。つまり何を言いたいかというと、一人ひとりのサイクルはみんな違うものです。特に12月の冬至から春分までの数ヶ月は、「表面上の体裁にとらわれない土台を作る」という課題をこなす必要があります。ですから「新しい年なのに」とか、そういうことにこだわりすぎずに粛々と日々やるべきことをこなしていきましょう。外側で起こっていることに惑わされず、自分のための積み重ねができる人が報われるはず。

 昨年12月からの継続ですが、1月前半から中旬はやぎ座のもとに星たちが集まっています。目に見える結果、責任、現実的な成果を最優先にし、社会的役割や義務に意識が集中しやすくなりそうです。「形にする」、「耐える」、「やり切る」時間。真面目な人は輪をかけて真面目に、それぞれが譲れない責任を負いやすい時間になるでしょう。新年早々とか、そんなことお構いなしに年明けからしっかり忙しくなりそう。

 一方、後半に天体がみずがめ座へ移ると、同じテーマでも扱い方が変化します。個人の裁量や自由、仲間との連携、仕組みそのものを見直す流れへ。「なぜそれを背負っているのか」、「もっと合理的な方法はないか」と問い直し、古い責任を分散、再設計するタイミングになります。つまり1月は、前半で“背負い切り”、後半で“外し方・手放し方”を学びながら可能性をぐんぐん伸ばしていく月です。短期間で“守・破・離”を体験するような。

 恋愛的な視点で見てみると、1月前半は「関係を続ける責任」や「現実的に成り立つか」が強く問われます。将来性、約束、立場の違いが浮き彫りになり、曖昧な関係は重く感じやすいでしょう。一方で、やぎ座に集合していた星たちがみずがめ座へと順々に移ると空気が一変します。形にとらわれすぎた重たい空気を晴らし、信頼や対等さを取り戻す流れへ。束縛よりも自由、正解の恋よりも「この関係は私らしいかどうか?」が基準になります。前半は自分なりに考えを深め、後半でよりよい方向へと関わり方をアップデートする。みんな違っていい。恋も仕事も、前半と後半で流れが変わる転換期とも言えます。また、前半はやぎ座、おうし座、おとめ座に生まれた時の星の影響を濃く持つ人たちにとって、後半以降から2月はふたご座、てんびん座、みずがめ座に生まれた時の星の影響を濃く持つ人たちにとって、楽しい「LOVE」の時期になりそうです。

 1月末、逆行を終えた海王星が再びおひつじ座へ入ることで見えてくるのは、「夢、理想、癒し」を誰かに委ねる時代から、自分の衝動として生きる時代への本格移行。

 迷い続けてきた理想が「信じたいから進む」、「理由はあとでいい」という形で行動に直結しやすくなります。一方で、おひつじ座は未熟さも露出させるため、幻想を正義や使命感として振りかざす危うさも。大切なのは、傷(カイロン的テーマ)を抱えたままでも進む勇気を持つことと、他者を救う前に自分の「火=人生」を生きること。理想は、待つものではなく自ら点火するもの。

 先の話ですが、2月15日(日)に海王星を追いかけるように土星がおひつじ座入りするまでまだ時間はあります。ここが本格的な場面転換。それまでに散らかった頭の中を片付けておきましょう。

 ラッキーアクションは歯の手入れ。この1月に始めた歯の手入れを一年通して続けられた人にこそ、得られる幸運があることを祈って!

1月の星回り

 2日(金)、おひつじ座のもとでカイロンが逆行を終え、順行へ。7月30日から「こじらせ期」が続いていましたね。ここから「自分から行動するのが怖い、失敗するのが怖い」というマインドを少しほぐして、「ダメで元々」みたいなおおらかな気持ちでいろんなことに挑戦してみてほしい。

 3日(土)、かに座の位置で満月。6月末から向き合ってきたサイクルが着地。今のあなたにとって、もっともふさわしい「場所」を得ることができる時。半年前と比較すると、自分の暮らしや生き方について随分と価値観が変わったことを実感できそうです。年末からじわじわと動きがあらわれているかもしれませんが、新年早々「場所の移動」がある人はキャリアアップにつながるチャンス。

 11日(日)は、てんびん座の位置で下弦の月。カッコつけていた「外皮」がめくれていく。偏った箇所を正しいバランスに戻される、つまり中庸の運びが生まれる時。年末年始は持ち堪えた人も、ここでガクッと体調を崩さないように気をつけましょう。いい意味では、ご縁の新しい切り口が意外なところから進んでいきそうです。

 16日(金)、金星がみずがめ座に移動。よそはよそ、うちはうち。好きなものは好きでいい、という風通しのよい愛の時期。

 18日(日)、やぎ座の新月。太陽と月に加えて、火星と水星もやぎ座に集合しています。「夢は見るものではなく叶えるものだ」という現実的な責任や、目に見える結果を強く求める時。この時期、一言で言うととても忙しい。さらに仕事で結果を出そうとするほど家のことや心の余裕が削られ、同時に「本当の私はこうしたいのに」という矛盾から生まれる衝動も抑えきれなくなりやすい時。責任感だけで踏ん張ろうとすると感情があとから噴き出すし、叶えたい目標も諦められないでしょう。大切なのは我慢を重ねることではなく、やり方を変えること。弱音や本音を認め、生活や働き方を現実的に組み直すことで、背負う責任の形やキャパシティも更新されていきます。

 20日(火)には水星が、23日(金)には火星が続いてみずがめ座に移動。26日(月)には逆行を終えた海王星が2025年3月ぶりに再びおひつじ座へ、いよいよ本格移動。空気が晴れていくように景色が変わっていく週です。

PROFILE

淡の間(あわいのま)
西洋占星術や西洋神秘学、タロットカード、ヨーロッパ発祥の自然療法などを学び、オリジナルのカウンセリングや講座などを展開しながら地球を修行中。リリースから5年目を迎えるオリジナルダイアリーこと、『aynoma plain diary』がリニューアル。
https://aynoma-aynoma.stores.jp/
@aynoma.jp

STORY of PHOTOGRAPH

TEXT_Akane Katsuragawa

年が変わったばかりの数日は、時計の進み方が少しだけ緩やかになります。急ぐ理由も、決めることもなく、ただ日付だけが新しくなっていく朝。峠では、雲が低く流れていました。視界は定まらず、遠くの街は現れては離れていきます。立ち止まっていると、高さの感覚だけが残りました。森に入ると、空気はさらに静かになります。暗さの中で、赤い実が一つ。2026年もまた、こんなふうに静かに始まっていくのかもしれません。




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