RUSH IN RESCUE CARE!

#02 風間エイリ/モデル

Dec 24, 2025 / BEAUTY

ハードに生きる女性に向けた
とっておきのセルフケア

アクセル全開で駆け抜ける毎日。時には自分を思いやり、心を緩める瞬間も大事。日々の揺らぎを解消するにはプロの手を借りるのも一つだけど、まずは小さなルーティンを実践してベースを整えることで、次第に心もコンディショニングしていけるはず。少し意識するだけでネガティブな感情を癒し、未来の自分をハッピーにさえもできるお守り的セルフケアを取り入れてみて。

PHOTO_Mie Nishigoori
EDIT&TEXT_Mizumo Uehara(PERK)

Model & Phytotherapy Student Eiri Kazama 

気まぐれ連載企画第2回目は、モデル活動をしながらハーブを専門とする学校へ通う風間エイリさんにインタビュー。今年の夏に〈BoTT〉の展示会にお邪魔した際に、ケータリングのハーブティーを提供してくれたのが彼女との出会いのきっかけ。猛暑続きで夏バテ寸前だった身体に、エイリさんが淹れてくれた一杯に救われました。

――まずは、ご経歴を教えてください。
「大学生の時からモデルの仕事を始め、今では13年目になりました。20代前半に睡眠障害で悩んでいて、どうにか改善策がないかと行きついたのが植物療法でした。フランスの植物療法を日本で唯一学べる『ルボア フィトテラピースクール』に通っていて、そこはハーブや精油の知識はもちろん、妊活・産前産後ケアや介護ケアの知識など専門的な分野をコースによって受講できます」

――モデルと学校の両立は大変ではないですか?
「コースが上がっていくにつれてレベルも上がるし、専門的な用語も必然的に増えるので正直難しいですが、こんなにこまかくハーブの知識を学べるところはほかにないです。過去の自分が植物療法によって助けられたように、もっと深く学ぶことで未来の自分にも活かせる気がして。何よりも学ぶことが楽しいので苦じゃないですね。それと今は卒業証明として“ディプロマ”取得に向けて、卒論に取り組んでいます」

Herbs saved me in my 20s and still do.

――20代前半に睡眠障害に悩んでいたとのことですが、ハーブに興味を持つようになったのはその頃ですか?
「そうですね。当時、なかなか寝つくことができない“入眠困難”になってしまい、本当に何をしても眠りにつくことができなくて、ずっと悩んでいました。20代半ばで落ち着いた時期もあったけど後半からまた酷くなって、一般的に睡眠の質を向上すると言われているCBDをとりあえず試してみたものの、私には少しも効かなかったんです。身体はもちろん心も不安定だった時、知り合いからハーブを勧められたのがきっかけでした。さんざんいろんな薬を試してきた私からしたら、ハーブで本当に改善されるのかと半信半疑でしかなかったけど、不思議と自分の身体に合っていたんです。気になったらすぐ行動に移す性格なので、ハーブの効能について意欲的に調べていったら、種類がたくさんあって初心者でも取り入れられるやさしいものから、しっかり効果がでる強い成分のもがあることを知って。効果効能や禁忌などの知識があれば薬より抵抗なく取り入れられるし、今までのことが嘘だったかのようにスッとリラックスゾーンに入れて、きれいに入眠できるなど効果が絶大だったんです。植物の力って侮れないなと衝撃続きでした」

――すごいですね。確かに薬よりもハーブのほうが無理なく摂取できますし、治すだけでなくなんだか身体にとっていいことをしている気分になれますね。
「本当にその通りで。入眠困難になっていた時はこれって病気なのかな? って真剣に悩んでいたけれど、それも日々のちょっとした怠りが蓄積していたんだって授業を通して気づけたんです。今振り返ると寝る寸前までスマホを触るとか、お風呂はシャワーだけで済ませるとか、日々の些細な乱れが全部つながっていて壊れちゃったんだなと。頭が痛ければ頭痛薬を飲めば治ると思うけど、確かに薬は即効性があるから治ったと洗脳されてしまうし、ましてや中毒性もある。身体が痛みという危険サインを出してくれているのに、それを薬で一時的に押し込んでいる感じですかね。それに比べて植物療法は、根本的な原因を改善してくれる働きがあるからベースが整うし、何よりもひと手間かけて丁寧にハーブティーを淹れる行為が、自分を満たしてくれている気がします」

Had some herbal tea.

――ハーブは身体のほかに、心にもいい影響があるのでしょうか?
「リラックスさせてくれる効果があるのはもちろんなんですが、私はここぞという大切な仕事やイベントで気合いを入れたい時、集中して勉強したい時に取り入れるようにしています。例えば、ギンコという“生きた化石”とも呼ばれている種類のハーブは血流を上げてくれたり、頭の回転がよくなる効果があったりと万能です。有名な“ローズマリー”もすっきりとして集中力が高まります。これらのハーブは、私にとってエナジードリンクのような存在かもしれません。植物のナチュラルなパワーを借りて、自分のコンディションを整えるって素敵なサイクルですよね。今回はそんなハーブティーを作ってみました」

Her inner charm comes from herbs.

――さっそくいただきます! 冬って気が滅入ってしまう瞬間があるんですが、なんだか深呼吸したくなるような、じわじわとコンディションが元に戻る感覚になりますね。最後に、風間さんにとってハーブはどんな存在ですか?

「そう言っていただけて嬉しいです。友人で生理痛がひどい子がいるんですけど、最近はその子のために少しでもよくなるようなハーブを調合してプレゼントしたり、自分がハーブによって人生が変わったように、得た知識を少しずつ広めて身近な人を救えることができたりしたら、それが本望かもしれません。ハーブは私自身の指針を示す、お守りようなものですね」

 風間さんの話を聞いて、ハーブは個々に寄り添い日々のわだかまりを洗い流してくれる、ポジティブなものだと知ることができた。忙しい時こそ一度立ち止まり、小さな習慣でベースを整えることで、今まで感じられなかった身体と心の変化の嬉しい気づきに出合えるかも。今後もイベントスペースでの出店や、カウンセリングを通じてオリジナルで調合したハーブの販売などを企画しているそう。ハーブの力を試してみることはもちろん、彼女の内に秘めたナチュラルなパワーを直接感じ取って。

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