The Favorites Forever
Sep 25, 2024 / FASHION
あの人のアイデンティティが表れた
ずっと手放せないファッション
自身のスタイルを確立する“INDEPENDENT GIRL”が、昔も今もこれからも手放せないフォーエバーな服。そんなアイテムにこそ、トレンドに流されない彼女たちのアイデンティティが映し出されているはず。今回は「Witty Vintage」の赤嶺玲子さんに「何にでも合わせられるし、こなれて見える」というミリタリーアイテムを紹介してもらった。
PHOTO_Yu Inohara
EDIT&TEXT_Yoshio Horikawa (PERK)
PROFILE
Reiko Akamine
ファッションの原点であることを理解しつつ、
あくまでファッションとして楽しむ
カレッジやスポーツ、アウトドアなどと並び、ヴィンテージと言えばミリタリーウェアを頭に思い浮かべる人も多いはず。実際に東京ブランドや海外のビッグメゾンに、無骨な軍ものを合わせる“INDEPENDEN GIRL”もたくさんいるし、今回の赤嶺さんも全身をミリタリーアイテムでゴリッと武装するなんてことはなく、女性らしい感覚で日々のスタイルに取り入れている。
「もともと古着が大好きだったというわけではなくて、セレクトショップで働いていた頃に気に入って手に入れたものがたまたま古い服ということが多くて。20代の後半にアメリカのヴィンテージスタイルを提案するレーベルに異動になったくらいのタイミングで、ミリタリーを意識的に着るようになりましたね」
それから数年が経過し、古着に精通していた現在のご主人と出会い、オーセンティックなアイテムを中心に深くて広いヴィンテージの世界に本格的に足を踏み入れたという。そのご主人とは、2017年に「Witty Vintage」のオンラインショップを共に立ち上げ、現在もバイヤーを務める赤嶺優樹さんのこと。
「夫が古着の卸しの仕事をしていた頃、特にミリタリーに力を入れていたこともあって、歴史的な背景やディテールのこと、それぞれのアイテムの価値みたいなものは彼から教わりましたね。いろんな話を聞いて単純に面白いなと思ったり、今出回っている現行の洋服も昔のミリタリーウェアをベースに作られているものが多く、ファッションの原点であるということも理解して、やっぱりすごいんだなと感心したり。このアメリカ海軍の制服(アイテム写真2)にしても、セーラー服の原型ですしね。ただその一方で、私はそこまでマニアックではないというか、あくまでファッションとして捉えているので、彼が珍しいというカモフラ柄のアイテムを見せてもらっても、まったく着たいと思わないものもあって(笑)。もちろん否定するつもりはなく、そこは人によってかなと」