The Favorites Forever
Aug 26, 2024 / FASHION
あの人のアイデンティティが表れた
ずっと手放せないファッション
自身のスタイルを確立する“INDEPENDENT GIRL”が愛してやまない服。そんなフォーエバーなアイテムには、彼女たちのセンスやファッション哲学が透けるように見える。連載第6回目は、独特のレイヤードや色使いで知られるスタイリストのコギソマナさんが登場。自宅にお邪魔し、一点ものを中心としたワンピース&ドレスを紹介してもらった。
PHOTO_Yu Inohara
EDIT&TEXT_Yoshio Horikawa (PERK)
PROFILE
Mana Kogiso
スタイリングにはいろんな側面が実はあって、
その“実は”っていうのがファッションの面白さ
ハイペースで更新されるInstagramを定期的にチェックしていたこともあり、今回の企画でどんな服を提案してくれるのか心待ちにしていた。いくつかの候補のなかから、いちばんコギソさんらしいと直感したワンピース&ドレスを紹介してもらうことに。
「常にごきげんな服が好きと思って過ごしていますけど、時には頑張れない日もあるじゃないですか。2時間しか寝れなかった日とか。私たちの仕事は裏方なんで、少しでも誰かのためにっていう思いがもちろんあるし、とにかく服が大好きなんでコスパもタイパも悪いんですよ(笑)。頭が容量オーバーして組み合わせを考える余裕がない時に、あれこれ悩まず一枚でさっと着られるワンピースやドレスに助けてもらっています。洋服って楽しいよっていう人でいたいと思っているので、一枚でそれを完結できればラッキーじゃんっていう考えですね」
とはいえ、ごきげんへの最短ルートを求めて組み合わせの妙をショートカットしているという単純な話ではない。確かに一着だけでシンプルにまとめる日もあるかもしれないけれど、あくまでスタイリングに重きを置いている。
「私、コーディネートしたい人、根っからの組み合わせ人間なんで、初めて着る時は一枚で着てみようってなるけど、次はロングブーツを合わせて肌を隠してみようとかっていうのを実践したいんです。スタイリングにはいろんな側面があって、その“実は”っていうのがファッションの面白さなんだと思います。特に今日選んだ洋服たちは、上に羽織るコートによっては脇役にもなれる。〈ヨウヘイ オオノ〉のドレスにしても、上からニットを重ねるとセパレートしてラグビーボールモチーフのスカートに見えるじゃないですか。そういうコーディネート欲をくすぐるような洋服が好きなのかもしれないですね」
TFF 4/8