自分のご機嫌を取るための一つでもあるメイクアップ。たまにはときめきを大切に、直感で今の気分のパレットをチョイスしてみると、思わず心が弾むご自愛メイクに出合えるかも。職業柄提案力に長け、マイスタイルを追求している4名の美容師に、リアルな愛用コスメを使ってPERKの秋のシーズンテーマである“RUGGED GRACE”にちなんだメイクを提案してもらった。3人目は「SLEEPY HAIR」のスタイリスト、MIUさん。海外の少女を思わせる、チャーミングな佇まいの彼女が魅せる“荒々しさと優雅さ”とは？

PHOTO_Natsumi Ejima
EDIT&TEXT_Mizumo Uehara（PERK）

〈メイベリンニューヨーク〉マスカラブラウン

「ブラウンマスカラを使うと透明感が出るので気に入ってます♪ 下まつ毛だけにつけて、少しでも白目が大きく見えますように……！ 」

エッジをきかせて、アイメイクは下まぶたオンリー

普段あまりメイクをしないというmiuさん。眉毛は脱色し、レスまつげにリップはベージュカラーと、削ぎ落とされたスタイル。“疲れた女性”が永遠のテーマであり、完璧ではない少し廃れた人間みのある女性に惹かれるとのこと。そんな不完全さを好む彼女は、“RUGGED GRACE”をレトロでアンティークなイメージと解釈。全体的にくすんだブラウンをベースに、アイメイクは下まぶたのラッシュのみ。力強さとやわらかさの二面性を併せ持つブラウンを基調とし、廃れた様が女性の優美さにつながるメイクは、MIUさんにしか表現できない。

“RUGGED GRACE”Styling

「ミニ丈のボトムにタイツスタイルが私のアイコンなので、ベースは崩さずに。夏にヘビロテしていたヴィンテージの黄色のボーダーポロに、ギフトでいただいた〈ミュウミュウ〉の白シャツを合わせてダブルカラーにしたのがポイント。オーバーサイズのトップスは〈バーバリー〉のピンでメリハリを。足元は〈ドクターマーチン〉のブラウンローファーで、クラシカルな雰囲気をプラスしました。私は喜怒哀楽が強く、感情表現が豊か。それはピュアな人間とも言えるし、その時々の気持ちを素直に受け入れることを大事にしています。自分を表現する行為って美しいし、優美だなと思います」。自分らしくいることこそが、“RUGGED GRACE”であると考える彼女は、独自のスタイルを確立していることを物語っている。