“INDEPENDENT GIRL” SNAP!!!
Jun 24, 2025 / FASHION


誰かの正解に頼らず、好きなものを自分の視点で選ぶこと。スタイルは、服以上にその人の“今”の姿勢や哲学を映し出す。この企画では、そんな“INDEPENDENT GIRL”たちのスナップを通して、自分らしくあることの魅力を掘り下げる。自由でしなやかで、ちょっとハンサム。そんな彼女たちの、スタイルの現在地を覗いてみたい。連載第2回目は、表参道のヘアサロン「シアン」の野々口祐子さん。
PHOTO_Sayuri Yamada
EDIT_Maria Ito(PERK)

PROFILE
野々口祐子
@yuko_nono
@syan_tokyo
大阪府出身。渡米を経て都内2店舗のディレクター務める。その後、2013年に「SYAN」を立ち上げ、透明感溢れるカラーと抜け感や柔らかさをベースとしたスタイルを打ち出す。最近は、それらにハンサムな強さをプラスした、芯のある女性像を掲げている。


01_無彩色の服にハイトーンが映える
モノトーンによるスタイルは、〈シュタイン〉のワイドパンツと〈キッフ〉のキャミソールをジャンプスーツのように組み合わせた。そぎ落としたトーンのなかに、凛々しさとディテールの遊びが共存している。オレンジのハイトーンヘアにしてからは、自然とダークトーンの服を選ぶことが増えたそう。メンズライクなアイテムやオーバーサイズの服が好みで、それらをただ強く着るのではなく質感やシルエットを意識しながら、どこか柔らかさを残すバランスが気分。足元には〈バレンシアガ〉の存在感を、目元には〈ディオール〉の繊細なラインを添えて、カジュアルな装いにメゾンブランドの輪郭をさりげなくきかせた。ミニマルのなかにも野々口さんらしいバランスが融合するスタイリング。

02_ノスタルジーを今のカタチでまとう
ポンチョのようなシルエットの〈フミエ タナカ〉のコートに、ふわりと巻いた〈シーロン〉のストール。どこかカントリーな風景を思わせる、素朴で温かみのあるスタイリング。髪はキュッとタイトにまとめ、ストールを軽く縛る。きちんとしすぎず、空気を含んだそのバランスに、美容師の感性が光る。インナーの〈タナカダイスケ〉のワンピースの深いブラックが全体を引き締め、足元のブーツも相まって甘さをほどよく抑えてくれる。クラシカルだけど、今っぽいバランス。装いの一つひとつに、どこか少女のかわいらしさと大人の感性が混じり合い、どこまでも自由で柔らかな印象を残す。さらに、ノスタルジーな懐かしさと、シャープなバランスもちょうどいい。