“INDEPENDENT GIRL” SNAP!!!

金山木子/「エスメラルダサービスドデパートメント」ディレクター

Jun 18, 2025 / FASHION

誰かの正解に頼らず、好きなものを自分の視点で選ぶこと。スタイルは、服以上にその人の“今”の姿勢や哲学を映し出す。この企画では、そんな“INDEPENDENT GIRL”たちのスナップを通して、自分らしくあることの魅力を掘り下げる。自由でしなやかで、ちょっとハンサム。そんな彼女たちの、スタイルの現在地を覗いてみたい。新連載第1回目は、「エスメラルダサービスドデパートメント」の金山木子さん。

PHOTO_Sayuri Yamada
EDIT_Maria Ito(PERK)

PROFILE

金山木子 
@hmtcoco
@esmeraldaserviceddepartment

編集・ライターとして経験を積んだあと、国内外のブランドを扱うセレクトショップ「エスメラルダサービスドデパートメント」をオンラインでスタート。2022年に富ヶ谷に実店舗をオープン。ヨーロッパを彷彿とさせるニュートラルトーンが基調のスタイリングを得意とする。愛称はCocoさん。

01_あの日の憧れに、今の余白を足す

Cocoさんが高校生の頃に憧れていた〈ソフィア・ココサラキ〉。そのスカートとヒールがコーディネートの主役。ギリシャ神話にインスパイアされた、流れるようなドレープと構築的なラインにずっと惹かれていたそう。近頃ヴィンテージで再注目していたブランドで、ようやく手に入れた一着。ドレッシーで存在感のあるアイテムだからこそ、今の気分で着るならプレーンな〈アプリオリ〉のトップスで抜け感をプラスして、重さを感じさせないようなバランスを意識した。毛足の長いファーラップは〈ルメール〉のヴィンテージで、贅沢な素材感が絶妙。クラシカルなムードを与えてくれる。思い出と今の自分がミックスされたようなスタイルで、静かに熱を持つアイテムたちを自分らしいバランスで着こなした。

02_ヨーロッパの風と、やわらかな輪郭

西洋を感じさせる、ニュートラルトーンで統一した2スタイル目。柔らかなリネンと美しいシルエットが、ラフさの中にも芯を感じる〈ソウシオオツキ〉のパンツ。トップスには爽やかな色と襟元のニュアンスが印象的な〈カミサス マノロ〉のシャツを合わせて、そこに古着のコートやメガネをミックスすることで、スタイル全体にレトロな空気をまとわせた。アクセントは丸みが十二分な風格を放つ〈アニエスベー〉のバッグと、ヴィンテージのラウンドフレームのメガネ。どちらも“丸”をモチーフにしながら、それぞれ異なる存在感でリンクし合う。足元には〈アディダス〉のテコンドーを選び、スポーティさを差し込んだ。洗練と遊び心、クラシックとコンテンポラリーが心地よく交差するスタイル。