4人の“INDEPENDENT GIRL”が見つけた
“おしゃれにスポーツを楽しむ”ということ
ファッションや仕事を通じて、日々を走り抜ける4人の女性たち。
そんな彼女たちが、この日集まったのは都内のテニスコート。テニス経験者もいれば、初めてラケットを握る人もいる。
少しの戸惑いと、新しいことを始める時の高揚感。そのどちらも抱えながら、ラリーを続けるごとに表情が柔らかく、
自然な笑顔に変わっていく。スポーツとしての真剣さも、遊びの延長のような気軽さも、
その両方を受け入れながら“おしゃれにスポーツを楽しむ”という、新しいコミュニティの形を見つけた一日をレポート。
MODEL_Jojo, Erica(fryday), Azusa, Lucia Karikomi(PUMP)
PHOTO_Haruki Matsui
EDIT&TEXT_Maria Ito (PERK)
Jojo/モデル
沖縄とアメリカにルーツを持ち、数年前に日本へ拠点を移す。再び始めたランニングをきっかけに、自らコミュニティを立ち上げて“走ることの楽しさ”を仲間と共有している。初めてのテニスでも、その明るいエネルギーがコートを包み込んだ。
@joannamiwako
梓/モデル
最年少の18歳。今年上京したばかりで服飾専門学校に通いながら、モデルやDJとして活動。所属は「PUMP management」。中学3年間はテニス部に所属し、久しぶりのプレイながら自然とフォームが戻っていた。若さと意志を感じる、まっすぐな眼差しが印象的。
@azudayouu
英里香/アートディレクター・プロデューサー・モデル
スキー、ランニング、登山、水泳…….。幼い頃からスポーツが身近にある生活。現在はアートディレクションのほか、個人のファッションプロジェクトにも携わるなど、多彩な感性を持つ。“動くこと”と“つくること”、その両方が彼女の軸にある。
@ericanotcecilia
刈込るちあ/モデル
ロシア人クウォーターと日本人の両親のもとに生まれ、透き通るような肌とハイトーンヘアが印象的。ファッション誌やランウェイで活躍しながら、どんな撮影現場でも自然体の笑顔を絶やさない。中学3年間のテニス経験もあり、プレイ中のフォームの美しさも際立っていた。
@lucia.o0
気持ちが動き出した
コートに立った時の軽やかさ
週末の朝、都内のテニスコートに集まった4人。学生ぶりにラケットを握るるちあさんや英里香さん、梓さん、そして今回テニス初挑戦のJojoさん。「上手くできるかな?」と笑い合いながらも、ボールを打つたびに姿勢が整い、真剣な表情へと変わっていく。“初めまして”の緊張感よりも、新しいことを始める時の純粋な楽しさ。一打ごとに感覚を確かめ、テニスが持つリズムに身を委ねていく。「女子だけでやるスポーツっていいよね」(英里香)。「テニスって聞いた時、“ニューチャレンジャー”と思ってワクワクした!」(Jojo)。爽やかな朝の空気とともに、心と身体がゆっくりと動き出した。
“プレッピームード”の延長
おしゃれに自分らしいスタイルで
「街でも着れそう」。海外で再熱している“プレッピームード”を背景に、テニスウェアにもファッションの風が吹き込んでいる。機能美な中にデザイン性が光り、スポーツウェアなのにおしゃれという絶妙なバランスが心をくすぐる。動くことと装うこと、そのどちらも自分を前向きにしてくれる。「それぞれのスタイリング、すごく個性が出てたよね!」(るちあ)
スポーツがつなぐ新しいコミュニティ
コートの上で自然に笑い合える時間
「先生が私たちのレベルに合わせて教えてくれて、みんなの上達が著しかった。私も学生時代の感覚を徐々に思い出して、ラリーがスムーズになっていく感覚が嬉しかった」(梓)。待機している時間は互いに「ナイス!」、「惜しい!」と声をかけ合い鼓舞する。その声に応えるように一人ひとりがテニスに真剣に向き合う、そんないい連鎖が生まれていた。「打つ時のターンって、ボクシングをする時みたいなエネルギーを出す感じ。すごくすっきりする」(英里香)。ボールを打つ音と笑い声が重なり合い、“競う”よりも“ともに楽しむ”朗らかなムードに満ちていた。
そしてスポーツを通じて自然にコミュニケーションが増え、心の距離が近づいていく。
休憩中には、仕事や趣味の話に花が咲いた。同じ空間で、思いきり笑い合いながら仲を深める。
それもまた、スポーツならではと言える。
楽しさを知りまた挑戦してみたくなる
そんな気持ちをくれた日
プレイが終わる頃には、みんなが「またやりたいね」と口を揃えた。心地よい疲れと清々しい充足感。「リッチなスポーツってイメージがあったけど、もっとカジュアルにやりたいよね。この企画をきっかけに、多くの方に知ってもらえたら嬉しい」(るちあ)。「運動の“心地いい疲れ”って、サウナとはまた違うんだよね。ぐっすり眠れたり、心がスッとする感じ」(英里香)。「私は何かを頑張っている時間が好き。一生懸命に打ち込んでいる時の心の動きが、自分らしくいられる時間だと思う」(梓)。久しぶりに身体を動かした喜びだけでなく、誰かと一緒に時間を共有する温かさもあった。「スポーツって自分に自信がつくメンタリティや身体への影響と、コミュニティの両方を育ててくれる。私はフリーランスだから人と会う機会も限られるけれど、こういうきっかけでつながれるのが嬉しい」(Jojo)。
テニスをはじめとしたスポーツを“特別なもの”ではなく、日常の中の習慣として楽しむ。
その感覚を、今回の体験を通して伝えていきたい。