MY UNIFORM Vol.1
WHITE SHIRT
Yumi Sudo / 〈RhodolirioN〉Designer

Mar 16, 2022 / FASHION

“私らしさ”がビビッドに表れた
スタイルのある女性たちのユニフォーム

トレンドと程よい距離を保ちながらマイスタイルを楽しむ“INDEPENDENT GIRL”が、昔も今もずっと身につけている服。そんなユニフォームのような存在のアイテムは、彼女たちのセンスや気分、何よりファッションに対する愛に満ちている。新連載第1回目は〈ロドリリオン〉のデザイナー、須藤由美さんに真っ白なヴィンテージシャツを紹介してもらった。

PHOTO_Haruki Matsui
MOVIE_Kei Doguchi
EDIT&TEXT_Yoshio Horikawa(PERK)

WHITE SHIRT
Yumi Sudo / 〈RhodolirioN〉Designer

周りの人に対しての名刺代わりになる、
私という個人をいちばん表現できる服。

 位置付けとしてはすべてシャツなんですが、スモックやワンピースとして着ているものもあります。好きになったのは10年以上前かな。スタイルの要というか、ほかの色柄のものを組み合わせる時にキュッと引き締まるなと思って。これまでピンクも赤も紫も黄色も着てきたけど、無彩色の白があるからこそそれらの色が引き立つし、たとえ主役になりきれなかったとしてもそばにいてくれないと困るような存在です。
 ラグジュアリーなものを買う時もすごくワクワクして楽しいけど、それを手に入れた充足感で1、2回着たら間隔を空けないとなかなか着れなかったりするじゃないですか。だけど、白いシャツやブラウスだったら毎日着てもまったく飽きないし、何となくその人の“顔”になるというか、TPOを問わずなじんでくれますよね。ファッションって自己満足を満たすものではなくて、相手がいるから着ている、誰かのために着ているという側面もあると思っていて。そういう意味で白いシャツは、周りの人に対しての名刺代わりになる、私という個人をいちばん表現しやすい服。襟や袖口だけ出したり裾からレースがちょっと見えていたりするだけで、自分らしいスタイリングになると思うし、安心感もありますね。
 あとは同じ白いシャツでも、お国柄が表れているのも面白くて。イギリスはトラディショナルなもの、フランスだと儚いレースのものが多かったり、逆にアメリカは工業製品的なガシッとした素材が使われていたり。ワークウェアもそうですけど、国のイメージと同じだなって男性っぽい少しマニアックな視点でも楽しんでいます(笑)。〈ロドリリオン〉のインスピレーション源になることもあって、自分の中ではそこまで目立ちはしないんですけど、それでも欠かせないアイテムではあります。今シーズン発表したカプセルコレクションに限らず、主役にも脇役にもなれるような白いシャツをずっと作るんだろうなって思います。

ロンドンで購入したブラウスで、1900年代初頭のものかな。ピンタックの細かさが素晴らしく、生地がジャカード織で少し膨らみがある。丁寧に補修されていて、大切に着られていたんだと思うとより愛着が湧きます。
こちらはアメリカ製のメンズのドレスシャツですが、私はワンピースとして愛用。エプロン切り替えや前立ての細かいレース使い、ヨークに付いたハンガーループなど、メンズ服ならではのディテールと繊細さが相まっています。
祭司さんがミサで着る服。サイズから考えて、きっと教会に通う子どもが着ていたものだと思います。1900年よりもっと前かな。古い年代のものにも関わらず、ほとんど破れることなく私のもとへたどり着いた時点で感動!
“山ポケ”が特徴のフレンチマリン。セーラーシャツにずっと憧れていて、当時の写真を眺めていると凛々しい一方で愛嬌も感じられて。スタイリング次第で、今の時代に合った可愛らしさを表現できるとなるとワクワクします。

同じく祭司さんや教会に通われる人が着るもので、これはスモックバージョン。アメリカで大量生産されているから生地もレースもしっかりしていて、それが味になっていますね。
これもアメリカで買ったスペンサー型と呼ばれる下着代わりのブラウス。この上にドレスを羽織るイメージです。丈が短くレイヤースタイルに重宝するので気に入っています。
ヨーロッパで購入したシャツ。ちょうどこういった大きな襟が今のウィメンズのトレンドなので、元ネタを持っているとなぜ今のムードにハマるのかというのが理解できます。
このブラウスは立体感のある曲線的なアームだったり、ピンタックやレースのはめ込みだったり、とにかくディテールが満載。ショート丈なので、カーディガンっぽく着ています。
ドールドレスか子どもが着ていたものか定かではないけど、パリのクリニャンクールにて。素材感が何とも儚くて、新しい服を作る際のインスピレーションにもなってくれました。
アンカーフックの刺繍やスクエアネックなど、フレンチマリンを象徴するブラウス。友人が「絶対に似合うから」と蚤の市で見つけてプレゼントしてくれた思い出の一着です。

PROFILE

須藤由美 / 大阪府生まれ。1998年に〈ビームス〉に入社し、〈ビームス ボーイ〉のディレクターやハウスブランドのデザイナーなどを歴任。〈ネペンテス〉には2021年9月に加わり、この春より新ブランド〈ロドリリオン〉をスタート。大の愛猫家としても知られる。

https://nepenthes.co.jp/
@sudo_yumi
@rhodolirion_official