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July 31, 2020 / CULTURE

人気ヘアデザイナーの
インスピレーションの源

映画や音楽、本にアートといったカルチャーを、『PERK』が注目するINDEPENDENT GIRLがリコメンド。今回は渋谷の人気ヘアサロン[FLEURI]の若きオーナースタイリスト、SAKIEさんが絶賛するスイスのヘアカタログを紹介します。

 27歳で独立し、渋谷[FLEURI]のオーナースタイリストとして活躍しているSAKIEさん。彼女が勧めてくれたアートは、スイスの写真家ぺーター・ゲヒターがチューリッヒのヘアサロンに通い続け、数十年かけて撮り溜めたヘアスタイル集。’70年代から’90年代までのヘアデザインの変遷と、そのリバイバルの歴史を記録に残した大作だ。
「私のヘアにおけるインスピレーションは、海外の写真集や映画から受けることがほとんど。無意識に俳優やモデルのヘアスタイルに注目してしまいます。逆にヘアカタログを購入する機会はあんまりなくて。だけどこの作品は、ただスタイルを見せるだけじゃなく、デザインの可能性を広げてくれるものだと感じたんです」
 それぞれの時代のヘアスタイルを比較できるという点だけでも十分に魅力的だが、SAKIEさんは当時のスタイリングの仕方に深い興味を抱いたという。

「20世紀後半に主流だったヘアの移り変わりを追えるのはもちろんですが、私はそれをデザインするためのテクニックにすごく興味があって。というのもこのカタログの写真は、すべてガチガチにライティングをして、髪の毛一本一本の流れがしっかり見えるように撮影しているのが特徴。この2枚の写真みたいに、同じようなヘアスタイルでも毛流れをチェンジするだけで印象がガラリと変わること。それをとてもわかりやすく表現していて、改めてヘアデザインの面白さや奥深さに気付かされました。コテやアイロンなどのツールも、当時は今ほど充実していなかったことを考えると、カットやブローの重要性をひしひしと感じますね。’80年代、’90年代のファッションがリバイバルしているこの時代だからこそ、少しアレンジするだけで今の気分にハマりそうなスタイルがたくさんあって。次はどんなスタイルをつくろうかなと、眺めているだけでワクワクします」
 そして普段からよく作品撮りをしているという三浦さん。実は彼女自身も、近々ヘアカタログの制作を計画しているそう。一人のアーティストとして、想いの丈を語ってくれた。
「私はもともとアートワークがやりたくてこの業界に入ったんです。サロンに勤めているといろんな人と出会えるので、その方たちと協力して作品撮りすることも多いですね。だけど、集大成というかそろそろ何か一つのものをつくりたくて。うちのスタッフと一緒に、ヘアカタログを制作しようと話しています。もう少しこの状況が落ち着いたら、いろいろ進めていきたいな。私はヘアをアートの一つだと捉えていて。ヘアチェンジをすると新しい服が欲しくなったり、ポジティブな気持ちになれたりしますよね。音楽や映画、絵画と同じように、人の心を動かすことができる。しかもお客様と向き合って、その体験を直接届けることだってできる。それってとても素敵なことだと思うんです。ヘアはなりたい自分になるための、一番手軽なアートだと思います」
 さらに「直近の目標は、国外にスタジオを構えること。日本を飛び出して、世界のカルチャーの中心地でいろんなことに挑戦したい」とSAKIEさん。日々のクリエイティブに対する強い想いを伺って、そのアツい人柄に惹きつけられました。これからも周りを巻き込みながらさまざまなムーブメントを起こしていく彼女のように、いつまでも向上心を忘れずにチャレンジを続けていきたいものです!

PROFILE

SAKIE

三浦咲衣
1992年東京生まれ。都内のヘアサロンで経験を積んだのち、昨年独立して渋谷に[FLEURI]をオープン。ヘアメイクとしても多方面で活躍しており、アーティスティックなInstagramも話題。
Instagram_@sakiemiura

次回の「My culture」は、バッグやアクセサリーを中心としたブランド「キャセリーニ」のディレクター・二宮奈々さんに、お気に入りの映画をお聞きします。
公開はInstagramでお伝えします!
@perkmagazine

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