LA BOUCHE
ROUGE
Apr 30, 2020 / BEAUTY
真っ赤なルージュが世界を救う!?
パリ発の地球に優しいリップスティック
2019年秋、日本に初上陸したフランスのコスメティックブランド「ラ ブーシュ ルージュ」。こちらのアイコン的存在として知られるリップスティックは、海洋汚染の原因とされるマイクロプラスティックをはじめ、パラベンやパラフィン、防腐剤、動物性油脂などを一切使用せずに開発されています。そこで今回、サステイナブルなビジョンを打ち出す同ブランドのファウンダー、そしてクリエイティブディレクターを兼任するニコラス・ジェルリエ氏にお話を伺いました。
「普段皆さんが何気なく使っているリップスティックには、多くのマイクロプラスティックが用いられていることをご存じでしょうか? コスメ業界では毎年約10億本もが廃棄され、自然環境に多大な影響を与えています。こうした状況を踏まえ、リップスティックから世界を変えようと立ち上げたのが『ラ ブーシュ ルージュ』です。“未来に責任を持ち、次世代へ繋げる”というコンセプトのもと、当ブランドではプロダクトそのものはもちろん、製造工程内にもマイクロプラスティックを一切使っておりません。また、ミツバチの保護などを目的に、ミツロウを使用しないセラムリップスティックの開発に世界で初めて成功しました。植物由来成分だけで作られているので安心して使えるうえ、つければつけるほど健康な唇へ導いてくれるのです」
「カラーレフィルを詰め替え式にしたことも、私たちが手がけるリップスティックの特徴の一つです。パッケージには、メゾンブランドの代表格『エルメス』で使われなくなったベジタブルタニングレザーを取り入れました。フランスの革職人が一つひとつ丁寧に作り上げたケースは、ラグジュアリーなデザインも魅力的。素晴らしい技術を持つ熟練職人へのリスペクト、またそういった方々と共に頑張っていきたいという決意を表しています」
使い込むほどに風合いが増し、まさに逸品と呼びたくなるほどのクオリティ。愛着も湧く一方です。
「最新テクノロジーを取り入れたイベントなども積極的に行っています。例えば、以前パリで開催したポップアップでは、オブジェクトにスキャナーを当てることで色味を抽出し、自分好みのリップスティックをカスタマイズできるサービスを実施しました。今までにないカラーをクリエイトするのも面白いですよね。専用のレザーケースには刻印もできるので、一層愛着を持って使い続けられると思います」
「個人の力でムーブメントを起こすのは難しいかもしれませんが、世の女性が普段使っているリップスティックを変えてみる……。ただそれだけで世界を救う一歩に繋がると信じています。クラフトマンシップとテクノロジーを融合したクリーンな美しさを追求していくことこそ、『ラ ブーシュ ルージュ』に課せられた使命だと感じています」
自然環境にも人間にも優しい「ラ ブーシュ ルージュ」のリップスティック。サステイナブルなマインドが投影されたリップをポーチに忍ばせれば、いつもより心優しくなれるかも?
PHOTO_Yoko Tagawa