「最初から諦めることはもったいない」
自分を信じる彼女の考えとは

　彼女と話していると、ひたむきにチャレンジする姿に好感を抱く。「知り合いの繋がりで……」というエピソードがいくつか出てくるが、とにかく人脈が広い。周囲が手を差し伸べたくなる人柄は、自分自身でも気づいていない一つの才能なのかもしれない。
「何事も最初から諦めることはないかな。小さなアクションでもいいから行動することがいちばんだと思っていて、一人で突き進むよりは、信用できる人に相談したりアドバイスをもらったり。何かのタイミングで思い出してもらえたらと思っています。すぐに行動に移すことは常に心がけてやっているかもしれないですね、ごく自然と。今は限られた店舗でブランドを展開しているんですけど、今年からは新しい動きも考えています。より多くの人に〈KOWGA〉を届けたいですね」　
　さらに視野を広げ、今後どのように躍進していくのだろう。そんな彼女の足元には〈JORDAN BRAND〉が覗く。「エア ジョーダンⅠ」の1994年モデルをはきこなすスタイルが注目されるほど、自他共に認めるジョーダンフリーク。ブランドを好きになったきっかけを聞いた。
「マイケル・ジョーダンの活躍がシリーズの始まりだと思うんですけど、その姿に憧れてラッパーやスケーターがはくようになって、そのアメリカのカルチャーに刺激を受けました。そうやっていろんな人に影響を与えて、カルチャーを巻き起こしていったのが〈JORDAN BRAND〉だと考えていて、やっぱり力強さを感じるんですよね。このブランドがあり続ける限り、そのカルチャーはずっと受け継がれていくと思う」
　ファッションとして楽しむだけでなく、バックボーンを理解しはきこなす姿は、やはりカルチャーの最深部を理解している彼女ならではだと感じる。これまでストリートが生み出してきたメンズのかっこよさも、レディスならではの品のよさもどちらも備えた、彼女にしか成し得ない“新しい女性像”をきっと確立していくはずだ。

Styling in her own way

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