Food Community

Vol.1 SPICE飯店🇨🇳

Apr 03, 2026 / CULTURE

話題の新店舗を巡り、新境地開拓を楽しむことも一つだけど、食を知り尽くす飲食店オーナー・スタッフが本気でおすすめする、ホットな店を訪ねるのも間違いないはず。とっておきの店を教えてもらい編集部Mizumoが駆け巡る、フーディストによる数珠繋ぎ「Food Community」の連載がスタート! 第一回目は“DRINKING ALONE”Vol.7(リンク先:https://perk-magazine.com/culture/drinking-alone-2511/)で出演いただいた「2ばんめ」のオーナー辻さんのレコメンド、西荻窪に店を構える「SPICE飯店」。居心地よくリアルな行きつけとのことで、期待に胸を膨らませ、今宵も食を堪能しに行ってきた🇨🇳

PHOTO&MOVIE_Ataro Dojun
EDIT&TEXT_Mizumo Uehara(PERK)

 古本屋やアンティークショップ、隠れ家カフェや昔ながらの定食屋など、レトロで落ち着いた街の西荻窪。初めて降り立ったのにも関わらず、なんだか落ち着く安堵感。駅から徒歩7分、商店街をまっすぐ歩いていくとワインや日本酒のボトルが並んでいる外観の「SPICE飯店」に辿り着く。看板が出ていないので、これは口コミで訪れる甲斐がありそう……!!

Order, 1

ピータンウフマヨ¥650
クラフトビール VERTERE「Crowea」¥1,600

 入店するなり香辛料の香りが漂っていて、着席する前から食欲がそそられる。「SPICE飯店」は中華料理をベースに、エスニックや和の要素を融合させたジャンルフリーのスパイス料理屋。初手に目に入ったのは、ピータン。私、30年間口にしたことがなく、なぜなら見た目のインパクトが強いから。通常は真っ黒なのに運ばれてきたのは、レアピータンと呼ばれる透き通ったオレンジ色の“黄金ピータン”。きれいな色みに思わず「スーポーボールみたい……」。という心の声が漏れてしまいました。しっかり弾力があり食感が楽しく、味のクセが全くなく独特のコクとラー油マヨソースの相性が抜群。初めての食感と見た目からは想像できない濃厚さに、驚きを隠せませんでした。お酒は大好きなクラフトビールの「VERTERE」をチョイス。まさかここでコレを飲めるとは! 華やかな香りとしっかりとした味わいのヘイジー。ひと品目からペアリングばっちりでした。

Order, 2

炒青菜 紅菜苔と金柑¥1,200
よだれ鴨¥2,400
赤ワイン Tristan Rampon「Les Aux Arbres」¥900

 続いて、青菜炒めとよだれ鴨が到着。青菜炒めは、紅菜苔という赤紫色の中国野菜の菜の花に金柑という、組み合わせが変化球でおもしろく、見た目も色鮮やかで視覚から満たされる。金柑は皮が付いているのに苦みはなく、奥にしっかりニンニクもきいていて旨みが強まり箸が止まらない逸品。鴨Ver.のよだれ鶏は、歯応えがあり噛むごとに鴨の油分と甘めのナッツのソースをじっくり味わえる。塩みや甘みが複雑に絡み合っていて、これは一度食べたら虜になってしまう!! しっかり肉感のある料理には、スルスル飲めるさっぱりとした赤ワインを。

Order, 3

酸菜麻婆豆腐¥1,450

 締めは大本命の麻婆豆腐! 中国伝統の塩と白菜だけで乳酸発酵させた漬物“酸菜”が入っていてシャキシャキとした食感はもちろん、漬物ならではの酸っぱさもあり、なんだか新しい。「麻婆豆腐って結構油も多いしくどくなるので、酸みがあると食べ飽きないかなと」と、店主の岡本さん。本当におっしゃる通り。ジャスミンライスもあるよと言われたからには、もう頼まずにはいられない……。白米は汚したくない派の私でも、オンザライスして至福のひと口をいただきました。中華料理はどうしても味が濃く、食べ終えた後のずっしり感はつきものかと思いきや、気持ちよく食べきれる計算高いメニューばかりで胃も心も大満足でした。辻さんのおすすめする「SPICE飯店」は、岡本さんのハイセンスな食材の組み合わせを楽しめる、魅惑の創作スパイス料理店でした。これは通う理由に大いに納得できる。

Mizumo’s little voice💭

とても印象的だったのが、京都の竹細工屋から仕入れているというほっそい箸。こんなに極細の箸は初めて出合いました。この細さに病みつきになって、真似て購入する方も結構いるんだそう。その気持ち、めちゃくちゃわかる🥢💭


Information
SPICE飯店
東京都杉並区西荻南2-19-5 1F
TEL_03-4400-7785
17:00~23:00
土日祝 15:00~22:00
火曜休
@spicehanteng