CURRENT MOOD Vol.16

Jan 31,2025 / FASHION

スタイリストがごく私的な視点で
今気になるアイテムをセレクト

移り気なトレンドと程よい距離感を保ちつつ、自身のスタイル遍歴や今の気分を大事にしながら芯の通ったファッションを提案するスタイリスト。そんな彼女たちがパーソナルな視点でアイテムを選び、お届けする連載コンテンツ。1月21日にアップしたVol.15に引き続き、柴原コトミさんが「本当に欲しい、心ときめくアイテム」をセレクト。

EDIT_Yoshio Horikawa (PERK)

「買った服をじっくり寝かせて、期を待つ人と、すぐ着る人に分かれますが、私は完全に後者です。買い物した次の日にその服を着ることはもちろん、その場で購入した服に袖を通し、着てきた服を袋に包んでもらうことすらあります。丁寧に梱包された服が入った真新しい紙袋には、試着した時のときめきをそのまま運んでいるような、えも言われぬ幸福感があります。買い物は私のファッションの原体験のようなものでしょうか。お年玉を握りしめて初めて原宿に行った中学生の冬休み。憧れの街で買い物をした興奮と、貯金を使い果たした背徳感が入り混じったような不思議な感覚は、大人になった今でも、欲しかったものを手に入れた時に感じるそれと通ずるものがある気がします。そんな気持ちになれそうな物欲を刺激するアイテムをセレクトしました」