Monthly Cosmology
May, 2025

Apr 28, 2025 / HOROSCOPE

西洋占星術師の淡の間による
月間宇宙論2025

月いち公開の連載コンテンツ「マンスリーコスモロジー」。西洋占星術の観点から考察する天体の影響が、地上に住む私たちに対してどのように現れるのか。まるで“宇宙の風向き”をチェックするように気軽にお付き合いください!

TEXT_Aynoma
PHOTO_Sayuri Yamada
EDIT_Yoshio Horikawa, Maria Ito(PERK)

5月の星模様
 新年度の始まりに伴うさまざまな混乱のなかで、ひとまずゴールデンウィークまで頑張ろうとよろけそうな自分を奮い立たせてきた人も多いのでは(どんな時もずっとお仕事をして社会を回してくれているたくさんの方々には、もちろん最大限のリスペクトを!)。時間差でも、皆さん一人ひとりが少しでも休息を取れるとよいのですが。

 4月末から5月末までは、西洋占星術の世界ではおうし座のエリアへと太陽星座が通過していくシーズンです。おうし座の領域は、肉体を持って感じられるさまざまなことを感覚で受け取る世界。目で見て、鼻で嗅いで、耳で聞いて、味わって、触れ合うことができるのは、私たちが肉体を持って生きている証拠。ついつい見えないものを崇拝したり、先行きのわからないことを考えたりして不安になりやすい自覚がある方は、今ここにある感覚の世界をとことん体感してみましょう。「器」としての肉体の可動域や可能性を広げるために、自分の好きなことや心地よいことを一つひとつ確認してみるのです。ほかの誰のものでもなく、他人軸的な評価も関係ない自分だけの心地よさを。まずはそこから自分との信頼が育まれます。あなたの「器」は今、どんなことを感じてみたい? ずっと変わらず好きなものも大切だけれど、なぜか最近気になる味や香りなど、すべて意味があるものです。自分の感覚との答え合わせを楽しむ季節になりますように。

振り返りと回収
  さて、先の3月と4月はそれぞれの「月間宇宙論」でも語っていましたが、天体の逆行を繰り返す特殊な時期でした。しかも、逆行していた天体は水星と金星。水星はコミュニケーションや思考全般、移動、秩序や関わりに繋がるもの。金星は美的感覚、恋愛、好きなもの、自分の欲求など。私たちの日常生活において、どちらも非常に大きく影響を受ける星ですから、普段の生活の中でのいろいろな影響に「点検」のような作用をもたらしたことでしょう。

 この時期に思い出したこと、問題として浮上したこと、引っかかったこと、進んだこと、戻ったこと。それらが少しずつ点検結果として現れ、調整したのち先に進んでいくためのステップがこの5月の動きです。

 言うなれば、3月から4月はトライアル期間。5月以降が本番。逆行時期の反省点や「忘れもの」をしっかり整え、不足のない状態にしておくことが大切。きっと誰もが、たった数ヶ月前なのに随分と自分の体感や視点が変わっていることを感じられるかもしれません。より純度の高いほうへとシフトして、どんどんウソがつけなくなっていることを。

5月の星まわり
 4月28日(月)はおうし座の新月。今の自分にとっての純度の高い「好き」を確かめる。5月1日(木)に2月ぶりに金星がおひつじ座に帰ってくる。あれもこれも好き状態! 4日(日)には冥王星が逆行を開始し、じんわりジワジワと効いてくる魂のアップデート期間の始まり。時代の変わり目のようなわかりやすいトピックも起こりやすいです。10日(土)には水星がおうし座にイン。自分の意思が固まり始める時、言葉に強い力がこもる。13日(火)は満月。お金周りのびっくりニュースがあるかも。半年前の自分との振り返りを行いましょう。21日(水)に太陽が移動するまでは、緊張感の強い天体配置が続きます。一発触発、両者譲らないような展開。火を扱うもの、電気系(システム)、インフラ関係において急な事故や故障が起こりやすい。そして感情に任せた行動が引き金となる少しショッキングな出来事もあるかもしれません。知らずのうちに頑固な態度になっていないかどうか省みたり、自分の目の前の人に高圧的な態度を取ったりしないように気を付けましょう。5月末は非常にスピード感のある動きが起こりそうな時期です。25日(日)に土星がおひつじ座にイン。26日(月)には水星がふたご座にイン。そして28日(水)にはふたご座位置で新月。新しい風向きが吹いてくるシーズンの到来です。

PROFILE

淡の間(あわいのま)
西洋占星術や西洋神秘学、タロットカード、ヨーロッパ発祥の自然療法などを学び、オリジナルのカウンセリングや講座などを展開しながら地球を修行中。占いのほか、コンセプト監修や文章も執筆。「GINZA」のWEBサイト、「kufura」などに連載を持つ。
@aynoma.jp

STORY of PHOTOGRAPH

TEXT_Sayuri Yamada

5月は気分が上がりにくい時期なので、写真のセレクトについて少し考えました。私は空の写真を撮ることが多いのですが、その時、自然と上を向いた姿勢になります(空を撮っているので当然ではあるのですが)。ただ、日常生活のなかで上を向くことって意外と少ないなと思って。たいてい前か下を見て生活しているので、上を向いているということだけでちょっと面白く感じました。見上げた空の天気に関係なく、ただ上を向くという行動自体が気分転換にもなる。そんな感覚から空の写真を選んでみました!

Monthly Cosmology一覧
ASTRONOMI CULTURE一覧