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studiolab404.com

MODE COMPASS
2023 Spring / Summer
NEW EXPRESSION Re-Edit

Mar 27, 2023 / FASHION / TIE UP

新感覚セレクトショップと考える
ファッションのリアルな楽しみ方

祐天寺駅からほど近く、閑静な住宅街の一角に店を構えるクリエイティブスタジオ「studiolab404.com」。彼女たちの自由なスタンスとポジティブな話を通して、ファッションが持つ可能性と純粋な楽しさをあらためて考えてみた。

PHOTO_Haruki Matsui
EDIT & TEXT_Shiori Nii

店作りに込めたスタイルの提案

 2021年末にスタートしたばかりの「studiolab404.com」は、かねてより友人であった3人が各々のバックグラウンドを生かして作り上げたクリエイティブのプラットフォームだ。ブランドのコンサルティングやプロダクトデザインなど、多岐にわたる活動のベースとなるのは祐天寺にある店舗。
 セレクトショップとして、ヴィンテージやミリタリーのデッドストック、コレクションブランドに雑貨など、多彩なミクスチャー感が魅力。しかし一見混沌としたラインナップも、俯瞰して見ると不思議とまとまりがある。「コレクションなどを見ていても、過去のカルチャーをベースにアップデートして新しいものとして打ち出すアプローチが多いですよね。私たちのお店でもそれを取り入れているんです。デザイナーズとヴィンテージを並べた時に別ものに見えるアイテムでも、実はコレクションのリソース源であることも。一つの線でつながるような世界観をイメージしています」(モネさん、以下同)。トレンドのサイクルやカルチャーとのリンクを意識したセレクトによって、背景も含めたストーリーとしてファッションを楽しめるのだ。
 そして「studiolab404.com」のもう一つの特徴と言えば、セットアップやミリタリーをはじめとするユニフォームアイテム。「制服があった学生の頃は着崩してなんぼ。ダメと言われることをやりたくなるものでしたが、大人になるにつれて逆にレギュレーションがある方がスタイルを作りやすいと感じるようになりました。制限のなかで、どのように自分らしさを表現するのか考えるのが面白いんです」。あえて型を設け、ジュエリーやサイズ感、素材感などのディテールで自分らしく色づける。無理に目立たなくとも、派手な装飾がなくとも、少しの変化で自分のスタイルを表現できることを、彼女たちはユニフォームを通して提示している。

左からクリエイティブディレクターのモネさん、グラフィックデザイナーのマリコさん、商品企画のレイさん。